”記念貨幣(きねんかへい)とは、世界各国で国家的な出来事を記念して発行される貨幣であるが、特に出来事を記念しなくても、シリーズ貨幣として文化遺産や野生動物等を主題とするものもある。
記念貨幣を最初に発行した国家はローマ帝国である。
ローマ帝国では戦勝記念の貨幣を度々発行しており、従属することになった被征服者を象徴的に表すことでローマの権威を誇示するプロパガンダの目的があった。また貨幣には多くの場合皇帝や国王の肖像が刻まれていたが、新しく即位した君主を記念する貨幣が発行されることがあり、それは近世になると多くなった。すなわち新しい君主の肖像を宣伝する意味もあった。”(引用:Wikipedia)
昨年、イタリア国立造幣局( Istituto Poligrafico e Zecca dello Stato)によってラファエロ(Raffaello Sanzio)の没後500年を記念した、1000枚の20€金貨と5000枚の5€銀貨が造られた。
これは権威を誇示するためでも、新しい君主の宣伝でもなく、コロナ下の財政難解決の一端としてだった。
表はウフィツィ美術館所蔵の1506年頃に描かれた自画像、
裏には1509年から1511年にヴァチカンの署名の間(Stanza della Segnatura)にフレスコで描かれた「アテナイの学堂(Scuola di Atene)」の一部が使われている。
この部分は哲学者ヘラクレイトス (filosofo Eraclito)でミケランジェロがモデルと言われている。
(左はパルメニデスか?)
ラファエロが亡くなった1520と2020の数字と共に、デザインされたRはローマ造幣局の印。
20€金貨は、21.6金6.45グラム、marengoというナポレオンがイタリア西北部の村マレンゴでオーストリア軍に勝利した記念に1800年トリノで鋳造された20フラン金貨と同じサイズ(21mm)で、ナンバリングされた特別なケースに入れられ、350€で販売。
5€銀貨の方は、925銀で18グラム、32mm、ブリスター(透明の堅いプラスチックの覆い)で密封された状態、50€で売買された。
昨年3月10日からイタリア国立造幣局のオフィシャルサイトで販売が始まり、即完売。
そして今では50€で販売された銀貨には、既に70€から100€の価値が付いているという。
参考・写真:https://www.cronacanumismatica.com/
参考:https://www.ccsnews.it/economia/
ちなみに昨年3億6500万の価値がついた金貨がある。
共和政ローマ末期の将軍ユリウス・カエサルの暗殺を記念した金貨。
「ブルータス、お前もか (et tu, Brute?)」、だよ。
暗殺を記念した金貨って…
暗殺から2年後の紀元前42年にブルートゥス自身が発行したというからなぁ。
どういう神経なんだろか?
これ昨年ロンドンでオークションにかけられ、実に270万ポンド(約350万ドル=3億6500万円)で落札された。
この高値、古銭落札史上最高額を更新した。
この1枚がおよそ4億。どんな人が購入したんだろ?
”金貨は紀元前44年にカエサル暗殺を首謀したマルクス・ユニウス・ブルートゥスの肖像を描いたもの。
このほか、ブルートゥスと共謀者のカシウスが暗殺に使った短剣や、解放奴隷に与えられた自由を象徴する帽子、カエサルが死亡した3月15日を表す語句も刻まれている。
金貨は鋳造時の状態をほぼ保っており、現存するわずか3枚のうちの1枚となっている。
競売が行われたオークションハウスの責任者によると、この金貨は
「カエサル暗殺に使われた武器と実行の正確な日付、動機を提示するという比類のない権力誇示行為が見て取れる」と。
これ以前に古代ローマの硬貨として最高額が付いたのは2008年、ハドリアヌス帝の銅貨が約250万ドルで落札された時のことだった。
全通貨を通じての最高額は、2012年に落札された古代ギリシャの金貨の325万ドル。”
写真・引用:https://www.cnn.co.jp/style/luxury/35161772.html
イタリアの博物館や美術館に行くと、よくコインのコレクションがある。
今まではあまり気にしたことが無かったのだが、これからは見方が変わるかも。
丁度タイムリーに21日パリオリンピックの記念硬貨がお披露目された。
参考・写真:https://news.yahoo.co.jp/
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