イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

ふしぎ発見

2017年09月24日 11時57分11秒 | 美術

日曜日、久々に朝からPCに向かっています。
日本に戻って実家暮らしになってからというもの、居候はなにかと両親の都合で動かされがちです。
今まで10数年、自由気ままなおひとりさま生活をしていたので、それが窮屈でもありますが、
「嫌なら出て行け!」と親には言われてます。
今は経済的に出て行くことはできないので、住むところが有るだけで幸せ、ということで右から左に文句は流して無視しています。

さて、これまで10数年、日本に一時帰国するたびに
「テレビ(番組)つまらないなぁ」と思っていましたが、最近テレビから色々と得られる知識も多いなぁと思っています。

イタリアのテレビにはワイドショーみたいなものも有りますし、教養番組もあることは有るのですが、とにかく少ない。
ゴールデンタイムは日本と同じように、視聴者参加型の歌番組やタレントショーが多く、どれも似たり寄ったりです。
6月から9月中旬は生放送が少なくなり、未だにゴールデンタイムに「ゴースト」とか「Wasabi」が放映されています。
なぜか毎年ですよ。
比較的多いのはやはり料理番組ですかね?
昔イタリアの番組では途中必ず意味もなく水着などで踊る女性が出てきていましたが、さすがに最近それはちょっと少なくなりましたね。(皆無ではないですよ)
全てが全て”低俗”というわけではないのですが、とにかくテレビから得られる情報は日本と比べて少ないです、質の良し悪しはおいておいても。

タレントの不倫や不祥事を朝から晩まで関係のない人が延々と語り続けるこの国ですが、別に「昔のテレビは良かった」などと言うつもりはないです。
それよりも選べばまだまだためになる番組がある、というのが今日のテーマ。
なんとなく流して見ていては、すぐに忘れる、ということで今日は最近見て、そこから深掘りしたと思った2点について、備忘録として書きつけておきたいと思います。

番組はTBSの”世界ふしぎ発見!”

『世界ふしぎ発見!』は1986年からTBS系列で放送されている歴史と遊ぶクイズ番組。
「世界へ行こう、世界を知ろう」をテーマに世界のあらゆるふしぎを、クイズとトークで解き明かしていきます。

これを見ていると黒柳徹子の博学さに驚かされ、NHKの”ブラタモリ”を見てはタモリさんの知識量に驚かされます。

8月は特に面白いテーマが多かったですね。
8月12日の「劇的空間 パリ誕生の秘密
この回はフランス革命記念日に絡め、19世紀半ばに始まったパリの都市改造計画に焦点を当てていた。
その中で丁度公開されたばかりだった「フェリシーと夢のトウシューズ」という映画が紹介されていて、先週はその映画を観て来た。


映画は丁度パリではエッフェル塔が建設中、アメリカに送る”自由の女神”密かに作られている時期にブルターニュの施設からバレリーナになることを夢見てパリへやって来る少女が、オペラ座の舞台に立つという、まぁひねりのないストーリー。(とか言いながら感動して涙流してたけど)

私が見たのは日本語吹き替え版だったのですが、主役の少女フェリシーは今を時めく土屋太鳳。
う~ん踊りをやっているからと言って、彼女を選ぶ必要はあったのか?
更にバレエの先生も熊川哲也だし…
別に彼らが悪かったと言っているわけではないですよ。
特に熊川哲也に関しては、パンフレットを見るまで誰の声か分からなかったくらい自然でしたし。
はまり役はやはり夏木マリでしょうね。
”千と千尋の神隠し”依頼でうよね、こういう意地悪ばあさん(失礼!)役多いですよね。

ストーリーは普通。
しかし移り行くパリの様子が非常にきれいな映画だったので、見てよかったと思います。

そしてその翌週8月19日の「ヨーロッパアルプス 絶景に眠るミステリー」では、ハルシュタットの塩鉱について紹介していました。
1944年に、ナチス軍がヨーロッパ中から略奪した3万点以上の美術品をここに隠しました。
その時ここは、あらゆる時代を通して、最も貴重な美術品収蔵庫だったのです。
戦争の終結の時を迎え、ナチス軍は坑道を爆破してこれら人類の至宝を破壊しようとしました。
しかし、アルトアウゼーの工夫達がその企てを阻んだのです。
レジスタンス活動中の1945年5月、工夫達は自分たち自身と共に、塩鉱の将来を守るために、4つの500キロ航空機爆弾を坑内から秘密裏に運び出し信管を外したのです。
その数日後、アメリカ軍がここに進軍し、何十億ドルもの価値がある美術品を無事に保護したのです。
オーストリア政府観光局公式サイトより

知りませんでした。
更に調べたら、2年前こんな映画が上映されていたんですね。

ジョージ・クルーニーが監督した「ミケランジェロ・プロジェクト」です。
更にこの作品が2014年日本で公開を予定していたにも関わらず、1度上映中止になり、2015年改めて上映されたという若干いわくありげな映画。
上映中止になった理由は公式には発表されていませんが、まぁ内容を考えればあり得ない話ではないかと。
というのもナチスドイツが各国から略奪してきた作品を持ち主に返す、返さないという政治的問題が絡んでますからね。
特に映画がが事実をもとにしたほぼノンフィクションだというわけですから…

そういえば父の本棚にナチスから略奪された美術品に関する本が有った気がするので、それを読んでみましょうかね。
ここのところはNHKで特集されていた影響で北斎がきになっています。
テレビも捨てたもんじゃないと思う今日この頃です。
あっと言う間にお昼だわ。



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2 コメント

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そうなんですか! (fontana)
2017-09-24 13:10:45
山科様
早速コメントありがとうございます。
そうなんですか、全然知らなかったです。もう少し調べてみたいと思います。情報ありがとうございます。
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岩塩坑 (山科)
2017-09-24 12:47:53
 アウスゼー岩塩坑の宝物庫が、爆破を免れたのは、レジスタンスというよりもドイツ軍内の対立じゃなかったかと思います。確かヒトラー暗殺計画をやったのはドイツ軍幹部でしたしね。
 ヒトラーは爆破中止の命令出していたが、現地指揮官が無視し、更に別の士官が現場で爆破を阻止したとか、、、色々なドラマがあったようです。
 こういう政治的に微妙な問題は、映画やTVは全く信用できません。

確か、昔 Rape of Europeというこういう問題の専門書を囓ったことがあり、またあのフェルメール絵画芸術も塩坑にあったので、なんか関係文献を読んだことがあったと思います。もう手元に資料がないのでなんともいえませんが伝説が一人歩きしがちですから。



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