ミニチュア製作も、「食」に関わる部分をメインで作ってきたので、今回はそれ以外の物を作ります。
テーマは「研究者の書棚」。
ライオン人形の設定として、彼はどうやって生活しているのか?を考え、「砂金取りで生計を立てている資源研究者」という複雑なキャラに設定しました。
そこで、そんな変人扱いされそうな研究者の自宅にありそうな、ゴチャゴチャして怪しげな棚を作りたいと思います。
まず、大枠となるのはダイソーで買ってきた木製マドラー。
このアイスキャンディのスティックのような木片を、並べて棚の形に組んでいきます。
最初から何もしなくても平面で、面取りまでされているので、イメージ的には1×4材ですね。
接着は通常の木工用ボンドで行います。
揃えて、端を切り落とし、必要な長さにカットして使います。
棚板の入るバランスも考えながら作っていきます。
塗装はこれまたダイソーの木工水性ニスを塗って、まずは棚本体が完成です。
実は最初、三段で作ったのですがバランスが悪く、バラして棚板を追加し四段にしました。
そのため、最初に棚板を接着していた所は木工用ボンドを吸い込んでいて、後からニスを塗っても弾かれてしまいます。
まあ、まだらな部分が少しできても、棚の中に物を沢山入れれば隠れてしまうのであまり気にしなくても良さそうですが・・・
さて、書棚の中に入れる物ですが、やはりまずは「本」
ドールハウス向きの丁度良い大きさの表紙データは、ネットで検索するといろいろな物が見つかります。
ここは既存データを使わせて頂く方が早くてクオリティ高いので、フリーダウンロード出来る物を多用しています。
プリントアウトした表紙画像を切り出し、少しだけ厚めの紙に貼り付けます。
表紙の裏側は、表に凹凸が出来るように背表紙部分で裏打ち、さらに扉裏に裏打ちし、デザイン的に四隅にも三角形に切り出したプラバンを貼っています。
ここからは地味と根気で仕上げです。
何が大変か?って、同じ大きさの紙を切り揃える事。
コピー用紙を大まかな大きさに切り揃え、背表紙の厚さに合わせて200枚くらいの束にしたら、強力クリップで挟み込んで慎重に周りを切り揃えます。
その後、先ほど作った表紙を貼って完成です。
仕上げとして、表紙に「つや消しクリアー」に少量の「フラットベース」を混ぜたものを塗っています。
流石に本棚に入れる本をすべてこの手法で作るのは面倒すぎるので、この作りの本は数冊だけしか作っていません。
本の作り方はネットで調べるといろいろ出てきます。
本物の製本方法なども参考にして作ると、クオリティの高い物が出来ると思います。
写真の上の方に写っているのは、100均のスチレンボードを切り出し、小口になる部分にジェッソを塗ったもの。
これに背表紙を接着すると、ページは開かないですがフェイク本が完成します。
で、下の方は、プラバンを箱組したもの。
マスは5㎜×5㎜の大きさです。
これは標本箱にします。
こうしたミニチュアを作る際は、接着や塗装で「待ち時間」が長くなるので、作りたい物が多数ある場合は同時進行で他の製作も進めます。
標本箱を作って艶消し黒を塗っている間に、上皿天秤もプラバンで作っていきます。
標本箱が完成したので、お次は中身の部分です。
これは実際の鉱石を入れていきます。
以前に、那須高原のトレジャーストーンパークに遊びに行った際に拾った鉱石の粒から、色的に映えそうな物をチョイス。
今は割とどこの観光地でも「宝石拾い」をやっているので、こうしたミニ鉱石も手に入りやすいと思います。
さすがにそのままでは大きすぎるので、ペンチで石を砕き、5㎜×5㎜に丁度良い大きさの物を標本箱に詰めていきます。
ミニチュアなんだし、別にプラスチックやレジンでも見た目にそこまで差が出るとは思いませんが、ここは単なる自分のこだわりです。
おかげでかなりリアルな鉱石標本になったと思います。
上皿天秤は、金色一色だとキラキラし過ぎているので、スミ入れで汚し、木製の土台を付けました。
お皿部分のくぼみというか凹みが無いと、カッコ悪いですね・・・
ここはそのうち良い方法を考えたいです。
地球儀も作ってみました。
100均のビーズに針金を通して接着し、プラバンで作った枠に貼り付けています。
地球の模様も塗装しようか迷ったんですが、もとのビーズの色がちょっとオーロラっぽい偏光塗装されたクリアブルーで、これが奇麗だったのでそのままにしました。
ただ、透明なだけに中を通した軸の針金が透けて目立ってしまいました。
UVレジンでビーズの穴を埋め、軸は短く切った針金を接着して作れば解決できると思います。
しかし、ビーズの直径が約8㎜で、とてもそこまでの細かい作業がすんなりと上手く行くとは思えず、アイデアはあれども実行せず完成にしちゃいました。
こちらは棚の中には入れない物なのですが、同時に作っていた物なのでついでに紹介。
ミニチュアの本を作る際、何気に難しいのが「ページを開いた本」
本物なら紙の自重できれいに開いた状態になるのですが、ミニチュアでは紙が奇麗に曲がらず、ページを開くと紙が立ってしまいます。
そこで、いっそのことページが開いた状態で固定してしまおうと作ったのがコチラ。
ページを巻いて癖付けし、さらにページごとの接着も、開いた風になるように左右別々に貼り付けしております。
それでも、時間がたつとページの紙が浮き上がって来てしまいます。
まあ、どうにか誤魔化せるレベルまで出来たので、ペンとインク壺も添えて完成にします。
このインク壺は非常に苦労しました。
というか、苦労した割には報われないというか、単純に出来がイマイチですね。
HWのブリスターパックを切って瓶の外枠を作り、中に水色のレジンを入れて固めたのですが、5㎜以下の大きさの台形型を4枚組んで箱型にするだけでも一苦労でした。
他にも細々と作り、どうにか棚の中に入れる物が完成!
標本瓶はセリアでネイル用のデコレーションが入っていたガラス瓶を流用しています。
直径1㎝程度のガラス瓶が5本入って110円なので、めっちゃコストパフォーマンス高い!
大昔の本は保管方法として平積みを想定した作りになっているので、何冊かは重ねて固定しています。
ミニ手帳や、紙を羊皮紙風に丸めたものなど、それっぽい物を思いつく限り作ってみました。
それぞれを棚に入れて完成!
しかし、何というかイメージしていたカオス感というか、カッコいい散らかりっぷりが再現できません・・・
ゴチャゴチャ感って、意識すると難しいんですね。
計算してやらないと、ただ「汚い」だけになりますし・・・
小物類はドールハウスの標準スケールである1/12スケールを想定して作っていますが、棚全体はシルバニアファミリーに合わせたサイズになっています。
なんとなく、研究者の棚の雰囲気になっていますでしょうか?
ドールハウスの既製品などを見ると、カントリー調の棚も非常に細部まで再現されている物もあります。
まあ、そこまでの技術というか、道具も無いので、こんな簡素な棚になりました。
でも、辺境の地で開拓をしながら、自分たちで木を切り倒して棚を作るとなると、これくらいシンプルな棚が合うんじゃないかと、自分に言い訳しております。
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