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面白いと思った物をいろいろと取り上げています。

ミニテーブル自作 と 吊り大鍋の改造

2023-02-09 13:38:08 | 焚火 アウトドア







さてさて、地味に続けているというか、すでに生活に馴染んでしまっているアウトドア趣味ですが・・・

BBQなどに出かける際、みなさんはどのようなコンテナ、道具箱をお使いでしょうか?


私の場合、最初は定番のリス社のトランクカーゴを使っていましたが、ここ数年は「リンゴ木箱」を使っています。

ずっと前から欲しかったのですが、なかなか入手する機会がありませんでした。

親戚が青森でリンゴ農家をやっているのですが、リンゴ木箱が欲しくて連絡したら「今はもう全部プラ箱だよ。木箱なんて使ってないよ」と言われてしまいました。

青森県内では、昔はホームセンターなんかでも取り扱いがあったのでのぞきに行ったら、今は贈答用の箱は段ボールが主流で、収穫用のプラ箱か段ボールばかりで木箱は扱っていないんですね・・・

で、諦めて忘れかけていた頃、埼玉のJA直売所に立ち寄ったら、中古ですが1箱300円で売っているではありませんか!
すぐに2箱購入し、サンダーで表面を馴らして道具箱にしました。

まさかリンゴの本場、青森県で手に入らなかった物が、埼玉県で格安で手に入るとは!





そんな経緯で手に入れた木箱なんですが、やはり使っているとちょっと不便に感じる事も。

一番の不便さは「蓋が無い」という事。





そこで、杉板を使って蓋を作る事にしました。

野地板と呼ばれる材ですが、近所の建築現場で職人さんに声を掛け、端材を貰ってきました。

これをカンナとサンダーで表面処理し、木箱の長さに切断。

幅的に杉板4枚分ほどだったのですが、色味が赤身3枚と白太1枚だったので、白太の板を半分に切り、両端に配置する事で見た目を良くしました。

並べた板同士を木工用ボンドで張り合わせるのですが、テンションを掛けて接着させるため、2×4材に全ネジボルトを差し込んだ簡易な治具で挟み込みます。

さらに、そのままだと左右から押し込むテンションで跳ね上がってしまうので、抑えとしてレンガを乗せて接着します。








これで、リンゴ木箱と同サイズの板が出来上がりました。

板接合の段差が気になる部分は、カンナとサンダーで慣らしてあります。










このまま木蓋だけというのも、なんだか味気ない・・・

という訳で、これをテーブルにする事を思い付きました。

まずは、あまりの杉材で枠を作ります。

テーブルの脚を収める場所であり、リンゴ木箱に蓋をした際のズレ止めになる部分です。

木箱の内径を計り、ピッタリに収まる寸法で作ります。


ここでも枠材同士の接着に簡易治具が活躍しています。








釘で補強した枠に、今度はテーブルの脚をつけていきます。

この工作は「テーブル作り」で検索するといくらでも作例や図面が出てくるので、そうした物を参考にしています。

オリジナルの要素としては、通常金属部品や金属ボルトを使う脚の軸を「木タボ」で作っている事。

強度や耐荷重を考えると、もちろん金属製の方がいいのですが、食事くらいの利用前提なのでこれでも充分です。








脚の位置を確認しながら、広げる角度が問題ないかチェックします。

直角にL字にするより、ハの字型に末広がりになっていた方が強度が出るようです。








脚の折り畳みが出来るよう、天板側の脚の端を半円に切り出します。

さらに、左右の足を繋ぐ渡りを作り、脚を補強しつつ取り付けます。








天板となる木蓋を取り付けたところで問題発生。

左右の脚を繋ぐ渡し部分が、強度が足りず折り畳みの際に歪んでしまいます。

そこで、家に残っていた1×4材を縦二つに切り、渡しに使う事にします。








取付方法も、当初は釘で打ち付けていましたが、強度アップのため木タボ&接着剤に変更。

木脚に木タボ用の下穴を開けます。

上下に小さい穴が2か所あるのは最初に取り付けた板材をくっつけていた釘穴です。








木タボの端は、穴に入れやすいように面取りされているので、そのまま全部を埋め込んでしまうとちょっと見た目が悪くなります。

なので、木タボ全長の1/3程度の穴を開け、接着剤を塗った後にゴムハンマーで叩き込み、穴の底まで木タボを入れます。

写真のように頭が飛び出していると思うので、この出っ張った部分だけノコギリでカットすると、きれいな平面に仕上げる事が出来ます。












これでようやく完成です!

リンゴ木箱に蓋をした状態です。

車載する事を考え、シンプルに仕上げています。






この木蓋を取ると、ミニテーブルになっています。

テーブルの脚収納枠は木箱の内径ぴったりにしているので、蓋がズレたり簡単に開いたりしないようになっています。








折り畳み脚の構造も、よくあるポピュラーな方式で、脚を広げるだけで使えるようにしています。

脚の長さは、木箱に収まるサイズにしか出来ないので、ローテーブルになっています。








普通なら金属部品を使うところも、全て木製にしてあるので、耐荷重は高くはありません。

でも、BBQやキャンプで実際に使う事を考えると、食事ができる程度の強度があれば充分かな、と思います。

大きさ的には問題ないのですが、強度的には道具箱スタンドやクーラーバックスタンドには使えないです。


既に実践で使ってみましたが、なかなか使い勝手は良いですね。

蓋がある事で、車載時にも上にさらに荷物が置けますし、現場についた時もサッとテーブルを広げ、リンゴ木箱の中身をテーブルの上に出し、順次設置していく、というスムーズな流れが生まれます。

また、大人数でBBQをやる機会が多いのですが、ピットマスター(焼き役)をしていると、とにかく物の置き場が足りない!

焼き上がった肉を切り分け、盛り付けしつつ、次の肉にスパイスを振り、調理の終わったフライパンを火から降ろし、スープ用の野菜を刻む・・・

こんな感じになるので、テーブルは作業目的ごとに沢山あった方が効率が上がります。






この木箱が次に活躍するのがNERF仲間と開催する通称「極寒BBQ」。

名前の通り、寒い時期にあえてのBBQです。








そんな極寒でのBBQに欠かせないメニューと言えば「汁物」

今までは10インチダッチオーブンや、4リットル程度の調理ができるDUGの焚き火缶Lなど使っていましたが、もう少し大きいサイズの鍋が欲しくなりました。

出来れば10リットル・・・いや7、8リットル程度の大きさで、焚き火で料理しやすいように吊り下げ金具が付いているタイプ・・・

と、いろいろ探しましたが、デザインと価格のバランスでなかなか納得できる物に出会えませんでした・・・


そこで、よくある家庭用の大鍋をアウトドア仕様に自分で改造してしまおうと思い立ちました。



よくある、と書きましたが、この大鍋選びもなかなか苦戦しました。

炊き出しなどで見かけるアルミシュウ酸鍋は、直径が大きく底が浅いので、火にかける際にも鍋底より炎が極端に小さいとムラが出来てしまいます。

プロ料理人が使うような寸胴鍋では、今度は高さがありすぎるので、火にかけても下側はすぐ温まりますが、野外では上側が冷めてしまい熱効率が下がる事が懸念されます。


程よい直径、高さ、そして焚き火でガンガン雑に使える材質・・・で写真のステンレス大鍋を購入しました。

ちなみに写っていませんが、蒸し器にするための底網も付属していました。









まずは見た目でヨロシクナイ印象を与えているのが、黒い耐熱樹脂部分。

これがあると途端に安っぽく見えるんですよね。

蓋のツマミ部分は裏からネジ止めだったので、ドライバーで簡単に分解できました。

これを鹿の角に交換します。

家に転がっていた鹿角の中から、どう使うか悩んでいた枝分かれの根本部分の角を使います。

サンダーでカットし、ヤスリで整え、ドリルでビス用の穴を開けます。









蓋にビスで角を取り付け、さらに鍋両端の把手の樹脂も取り外します。

把手の樹脂は、サンダーで切り込みを入れた後、チゼルとハンマーで少しづつ破壊して剥がしています。

鍋の加工でもっとも大変だった工程です。

この耐熱樹脂、サンダーで削ると、ものすごく臭いんですよ!

なんか、石油系やプラ系と違う不思議なニオイ・・・

ついでに、鹿角もサンダーなど電動工具でカットすると、めちゃくちゃ臭いんですよね・・・

こちらは動物のカルシウムやたんぱく質が摩擦熱で焦げているニオイなので、臭いけど我慢できなくはないニオイでした。







ツマミは真っすぐじゃない鹿角を使っているので、いびつですが中々味があって良いかな?と自分では満足しています。




さて、これで見た目はどうにか納得できる物が出来たので、次は機能面です。

とは言え、焚き火のトライポッドで吊るせるように金具を付けるだけなのですが。






当初に考えたのは、このように鎖でぶら下げる仕組み。

普通に鎖を付けただけでは鍋のバランスが取れず、全体が斜めになり、最悪の場合はひっくり返ってしまいます。

そこで、把手と本体を繋ぐ横棒部分にS字フックを掛け、それぞれ左右のバランスが取れるようにしてみました。

テストしてみても、8㎏以上の過重でもバランスを崩す事なく使えます。

でも、これだと火にかけている最中は鎖が邪魔で蓋の開閉が難しかったり、平置きすると鎖が邪魔になるので、結局取り外しをしなければなりません。

これではストレスなく調理できるとは言い難いです。








色々考えたのですが、やはり「使われ続けている物には意味がある」という言葉通り、この手の吊り下げ鍋でよくある円弧状の金具二本で吊るスタイルにしました。

すき焼き用の和鍋や、ダッチオーブンでも使われている方式ですね。

3㎜のスチール針金を曲げて作ったので、荷重には耐えられそうですが耐久性はあまり高くないと思います。

たぶん、何度も火にかけていると錆びでボロボロになるんでしょうね・・・







下に垂らしても鍋底の位置までは来ないので、机やテーブルに置く際にも邪魔になる事はありません。

鍋本体への取り付けは、見ての通り針金の端を丸め、もともとの把手に巻き付けるようにしています。

この巻いた端の部分はわざと緩めに隙間を設けているので、いざとなれば簡単に吊り金具を外すことが出来ます。











これでBBQに使う大鍋が完成しました!

通常の味噌汁なら40人前くらい作れる鍋です。


テーブルと共に大人数BBQで活躍してくれると思います。

週末、極寒BBQ楽しみだなぁ!






















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