前回のティラノサウルスに続いて、トリケラトプスも組み立ててみました。
未塗装、未シールの素組みでのレビューですが、お付き合いください。
ティラノサウルス、トリケラトプスともに、箱の大きさはガンプラのHGシリーズと同様です。
考えてみたら、プラモの箱の大きさって何となく各社揃えているのは何でですかね?
やっぱり「模型屋さん=天井まで積まれたプラモデル」のイメージだから、積み重ねやすい同じ大きさになるんでしょうか?
中身の構成もティラノサウルスとほぼ同じですね。
骨の白、皮膚の深緑、腹のベージュの3色ランナーに、縦長の説明書、そしてシールが1枚付属しています。
まずは骨格から組み立てていきます。
全体的な作りは、流石バンダイ。
ニッパーなどの工具が無くとも、手で簡単にパーツが切り離せるタッチゲートはもちろん、「骨」という一見するとどう組んで良いか分からないパーツ類も、組間違えることが無いように工夫されています。
たとえば、この角の部分は、嵌め合わせピンがL字になっており、左右を間違えたとしても物理的にはまらないようになっています。
2020年の小学一年生の付録「きょうりゅうほねほねプラモデル」ではここの部分は縦長の穴で、左右の区別はパーツ形状で判断するしか無かったので、これは素晴らしい進化ですね。
トリケラトプスの骨格モデルの完成です。
ティラノサウルスと色違いの台座が付属しますが、二足歩行のティラノと違い、トリケラトプスは安定して立てるのでジョイントや支柱などはありません。
なんか、立ち合いの力士みたいな骨格ですね。
相撲の力士は、このような前に手をついた状態から立ち上がり相手にぶつかる訳ですが、その衝撃は1トンを超えると言われています。
もし、推定体重12トンのトリケラトプスが、同じような瞬発力で相手にぶつかって行ったら、いったいどれほどの衝撃なのでしょう?
奥に写っているベージュ色の方が、小学一年生の付録「きょうりゅうほねほねプラモデル」のトリケラトプス。
ティラノサウルスと同じく、原型は同じですがほぼ全身が新しくなっており、全くの別物になっています。
分かりやすい変更点では、尻尾の付け根に可動軸が設けられており、尻尾が別パーツ化しています。
脚の付け根のジョイントも大きく変更されています。
きょうりゅうほねほねプラモデルでは、小学低学年対象の為「穴に棒を差し込む」というシンプルな構造にしていたのに対し、プラノサウルス版では本体側にボールジョイント軸を差し込む仕様となっています。
プラノサウルスでは、脚を取り外して皮膚パーツを取り付けて遊ぶので、耐久性を考慮してこうした変更になっているんですね。
また、この脚の付け根がボールジョイントになった事で、僅かながら可動域が広がっています。
脚をハの字に広げて踏ん張っているポーズが取れるようになりました。
今度は各部位を取り外し、皮膚パーツを付けて恐竜を再現していきます。
下あごパーツはちゃんと骨パーツから歯が出るようになっているのは、ティラノサウルスと同じ。
しかし、首回りのフリルは、皮膚パーツで先端部分まで覆うようになっています。
このフリルの波打ち先端部分は、角などと同じように骨格が露出する部分じゃないのかな?と思うんですが、模型としての強度という面や、実際のトリケラトプスは、もしかしたらこの部分は爪と同じく皮膚が硬質化しただけだったのかな?とか、いろいろと想像も膨らみます。
組み立て途中の頭部です。
骨に皮膚パーツという、プラスチックの鎧を付けるので、当然その分のボリュームが増えます。
という事は、骨状態のバランスから崩れてしまう・・・
ハズなのに!
先ほどの「骨(硬質化部位)が外に出ているはずのところも皮膚パーツで覆う」という技を使い、かつ全体バランスも崩さないように設計されている!!
これは感動しました。
トリケラトプスの一番の特徴である角も、わざわざカバーパーツでボリュームアップし、顔の皮膚パーツとツライチになるようにしてるんですよ。
鼻先の短い角や、鳥類を思わせるクチバシも上からカバーパーツを取り付けるようになっています。
ティラノサウルスは、体の皮膚パーツが鱗版と羽毛版の二種類があるため、非常にプレイバリューが高かったのですが、トリケラトプスはその取り換えるパーツが無いので、ちょっとガッカリしてたんですが・・・
トリケラトプスには関節可動というプレイバリューが!
ティラノサウルスでは、骨格には膝関節があり可動するのに、皮膚パーツが太ももから脛まで一体化しているため、脚は可動しませんでした。
しかし、トリケラトプスは皮膚パーツをちゃんと関節位置で分割しています。
可動域は制限されますが、それでもちゃんと曲がる!
また、きょうりゅうほねほねプラモデル版と比べると、前腕部分の橈骨と尺骨の間が広くなっています。
皮膚パーツを取り付ける際、ここに皮膚パーツ裏のリブをはめ込むんですね。
プラモデルとしての遊びを支える機能と、骨だけで見てもデザインが破綻しないようにバランスが取られている・・・いや、ホントに素晴らしい!!
全身に皮膚パーツを取り付け、トリケラトプスの完成です!!
腰のあたりにある羽毛パーツは、胴体と一体化しているので取り外すことは出来ません。
骨格の時以上に「重さ」を感じさせるドッシリした体形がたまりませんね。
いや。実際はプラモデルだから軽いんですけどね。
肘、膝部分が曲がるので、ティラノサウルスと比べるとかなりポーズで表情が付けられます。
ただ、口の開閉はかなり制限されてしまっているので、この写真以上の角度には開きません。
骨格だけのモデルと二つ並べてもいい感じ。
最初、プラノサウルス版は角のボリュームが小さくなっていてガッカリしたのですが、カバーパーツを付けてボリュームが増したので、この二つを並べても見劣りしなくなりました。
いやあ、あの角も化石として残っているだけで、骨とは限らないもんなぁ。
もしかしたら鹿の角みたいに生え変わってたりしたのかなぁ
いや、でもトリケラトプスの角だけの化石って聞かないよな・・・
プラノサウルスの個人的に一番魅力を感じているのが、このハーフモデル。
学術的、知識的な面からも、遊びを想像させる玩具的側面からも・・・いや、そんな難しい事考えず、「カッコいいから好き!」と語彙力下げて叫びたくなる形態。
それでも、バンダイが想定している子供向けの学習的側面から考えても、体を支える骨、筋肉、それを包む皮膚(鱗)、と生体としての構造を一番感じられるというのが、ハーフカットモデルの良い所じゃないでしょうか?
ティラノサウルスと二つを並べると、よりアカデミックに見えます。
いや、このプラモデル、ホント良いなぁ。
出来る事なら恐竜だけに留まらず、現存生物のも出して欲しいです!
特にマッコウクジラとかザトウクジラとかミンククジラとかシロナガスクジラとかセミクジラとか・・・
もちろん、全身をちゃんと皮膚で覆った状態でも楽しいです。
子供のころの図鑑でよく見たティラノサウルスvsトリケラトプスが手軽に自分の部屋で再現できます!
ティラノ、トリケラと来れば、プテラノドンも!となるんですが、プテラノドンは過去に既に雑誌付録版で皮膚パーツ付きやってるんですよね。
ちなみに、プラノサウルスはスケール表記がありませんが、ざっくりで1/60スケールです。
トリケラトプスはティラノサウルスより小さいハズなので、1/48くらい?でも、二つを並べても違和感はありませんね。
羽毛版と鱗版の皮膚パーツ付け替えで楽しめるティラノサウルスと、プラモデルとしてのデザインや機能を存分に味わえるトリケラトプス、どちらも楽しいです。
「遊びのティラノ、技術のトリケラ」とでも言いたくなる製品ですね!
「ガンプラしか作らない!」という人も、「スケールモデル以外はプラモデルとは言わない!」という人も
もちろん普段はプラモデルなんて作らないという人まで、絶対に作って損はない製品だと思います。
来月のステゴサウルスも楽しみです!
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