さよならマチ子さん

リキ母から聞くところによると、
マチコさんは２０歳だそうです。
ほんとうによう生きたな。

最後はリキ母が看取ったそうです。
二週間前まではしっかりしていて、
いつものように偉そうだったと。

カリカリを食べんくなって、缶詰もダメで、
刺身をすりつぶしたのをちょっと食べてくれて、
それが一番最後に食べてくれたもの。
ほんでここ４日間は水だけになってて、
最後はそれもいらんと言うようになった。

スポイトを口にもっていっても、
手で「いいです」てするんやて。

だんだん身体が冷たくなってきて、
呼吸が浅くなってきて、
眠るのも目を開けたままになって、
その目から光が徐々に失われてきた…

「命の灯が消えるって、あんながやね（ああいう事なのね）」

と、リキ母がガラガラでグジュグジュの鼻声で言うておりました。
昨日はほとんど寝てなくて、
オマケにめったにひかない風邪まで、
ひいてしまったらしい。

冷たくなっていくマチコさんを、
お湯入れたペットボトルと毛布で温めてあげながら
ずっと撫でてあげていたらしい。

マチ子さんはきっとやすらかだったに違いない。

マチ子さんよりカッコええ猫を
まだ私は知らない。
（ロミは確かに強かったし、迫力もあったけど、
フォトジェニックなのは断然マチ子さん）




強いのよ！マチコさんは！
病院で一週間面会謝絶になる程の事故から、
生還して来た過去を持つマチコさん。
（この時を境に少々性格が屈折する）
２０年も生きたマチコさん。
あたくしのいない西澤家を守り続けたマチコさん。

あんた立派だったよ。
ありがとう。

リキ母がしょんぼりしている。
ちょっと心配だ。

ほんとマチ子さんはよく働いてくれてたんだな。
アホ子供よりずっと役立つ。
ほんまおおきにマチ子さん。

マチコさんフォーエバ～♪
おやすみよ～♪