大人電話

アタシが初めて
「ああ、大人になったぞ！」
と思ったのは…

「電話をひいた時」だ。

覚えているぞ、あの感動。
昔は携帯もないし、電話っつーたら部屋にひくやつ。
「家電」の事よ。

ずーっと共同やったからさ、
自分の部屋で電話が出来るなんてめっさ贅沢！

権利がやたら高かったんだよね、確か七万円！
思い切ったよ～☆うんうん。
（翌々月にもう止められましたが不払いで：余談ですが）

感動してさ、部屋で電話をじーっと眺めてたなぁ。
かかってけえへんから、天気予報を聞いてみた。

「へへ、晴れやってよ」
と、にやけておりました若き日のリキ坊主。
思い出すなあ。

学生時代、一人暮らしをはじめるにあたり、
アタシは長女なもんで、家に氣を効かせて
当然の様に「風呂無し共同トイレ共同電話」な
アパートに住んでいた。

だから電話をひいたのは学校を出てからの話だ。
２２歳の時だね。

余談だが、リキ弟は何故か当然のように
はじめからマンションへ住んでいた。
妹も同様。
（がーん。。。）

ま、ええんやけどさ、
共同電話はけっこう面白いのに、知らんなんてかわいそーに！

この携帯時代には、もう考えられへんやろなあ。
誰かがとって、いちいち部屋まで呼びにいくなんて。

ベルが鳴る。
「誰かとれよ…」
というあの駆け引きから始まる。

アタシ住んでた所なんか外国の方も何人かいたから、
そのお友達からかかってくる電話をヒアリングするのは
結構修練が必要でしたのよ。

でもそのうち気配だけで誰の友達かわかるようになる。
（傾向があるんだよやっぱり）

で、電話かわるでしょ？
その間中ずっと異国情緒あふれた気配になるんだよ。
ちょと旅氣分♪
（ああ安上がり）

やっぱ携帯なんて情緒ねえなぁ。
不便を知ってこその便利だぜ！

ああ、大人っていいなぁ。
なんだってやり放題だぜ☆

子供の頃から贅沢したら、
後でつまらんのちゃうかな。

しらんけど。。。


ああ、ともかく
大人っていいなぁ。