今年の初め頃、調べものがあり家の圖書室(廊下の一角の本棚)で本を探してゐると、
太宰治の「津輕」が出てきた。
この本は、文學年だつた?高校の頃に買つたもの。人生で唯一、讀みながら淚があふれた小說である。
「斜陽」「人間失格」「富嶽百景」など結構讀んだはずだが、殘つてゐるのはこれ一册だけ。
好きな小說家なのに、生家である斜陽館に行つた事が無かつた事に氣づき、ならばと金木に車を走らせた。
斜陽館に著くと玄關には「生誕百年」とある、丁度いゝ時に來たものだ。
奧に進むと暖簾に津島家の家紋「鶴丸」、また所々に山源の文字。津島家は代々、津島惣助を襲名し「津惣」で通つてきたのだが、これらは皆、婿に入つて財を築いた父の源右衞門がのちに變へた樣だ。
この源右衞門をなくして、太宰治の苦惱は生まれなかつたのではと思つた。
まだ書き足りないが、さらば讀者よ、命あらばまた他日。元氣で行かう。絕望するな。では、失敬。
寫眞は銀座ルパンで林忠彥氏が撮つたもの。太宰の寫眞の中で大好きな一枚。本當の太宰が見える。
今月末、ルパンを探して銀ブラでもしようかな。
是非!行ってみて。
じゃあ、まずMON志郎のチャーリーチャップリンを飲んでから、
モノホン飲んでみたいと思います。
今週末あたりにでもお伺いします。