今日の結びの一番は、今場所一注目の一番だったのではないでしょうか。
先場所2日目に連勝を63で止められた白鵬と、それを止めた稀勢の里の因縁の一番。
「立ち合いでずらされた」と白鵬が語っている通り、いつもは白鵬が後から手をついて立つのに、今日は手をついて稀勢の里を待っていました。
かつて千代の富士が連勝を53で止められた時も、このような立合いで大乃国に負けたのを思い出しました。
いつもと違い相手の間で立ってしまった、白鵬。
先場所は63で連勝は止まったものの、以後勝ちっ放しで今日まで23連勝。
かの双葉山は、安芸ノ海に連勝をストップされてから3連敗、3日後にも負けを喫し優勝は出来なかった事からすると、数字では追いつけなかったけれど、精神的には双葉山を追い越したのかな?と思っていました。
しかし今回、先場所の大連勝を止められた稀勢の里に完敗。
双葉山は安芸ノ海とはそれ以降9度対戦していますが、1度も負けなかった事(不戦勝1含む)を鑑みるとやはり動揺があったのでしょうね。
まだまだ、その域までは達していないようです。
また今日は、久しぶりにいい一番で「座布団が舞う」のを見ました。
先場所は座布団が飛ばせない仕様になっていたので、非常に物足りなかった。
座布団を投げるのは、横綱を倒した力士への観客からの賞賛の証。
やっぱり世紀の一番には座布団なかったのは残念と思うのは私だけではないはずです。
しかし近年は横綱の人数が多く、また度々負ける事もあり、それほどの一番でなくても興味本位で投げる観客もいたりしてこのような措置がとられるようになったと考えます。
本当に投げていい場面は、先場所と今場所の一番です。
観客の見る目も、もう少し肥えていただきたいと思います。
写真は行司の呼び上げを待つ、稀勢の里。早く大関に名乗り出してもらいたいものです。