先日、特急つばさの撮影で訪れた旧雄勝町(現湯沢市)。
全国に小野小町の生誕、終焉の地として知られているが、大相撲でもたいへん縁のある土地でもある。
旧雄勝町出身の幕内力士は、宝暦年間の関脇磯碇に始まり、横綱照国、前頭白龍山、 大関清国 と県内(旧市町村別)でも秋田市の4人と並んで最多。
横綱、大関、関脇と上位3地位の力士を輩出している点でも全国的に珍しいだろう。
横綱、大関、関脇と上位3地位の力士を輩出している点でも全国的に珍しいだろう。
今回訪れたのは、雄勝文化会館。ここに横綱照国の優勝額がある。
縦3.17メートル、横2.28メートルとその大きさにも圧倒されるが、実は大相撲史に記されるほどの貴重な「お宝」なのだ。
縦3.17メートル、横2.28メートルとその大きさにも圧倒されるが、実は大相撲史に記されるほどの貴重な「お宝」なのだ。
優勝額は明治42年から掲額され、昭和18年に戦争のため中断。昭和26年春場所、照国の優勝から掲額が復活した。これは戦後優勝掲額復活の第1号なのである。
この時は全勝優勝だったので「優勝」ではなく「全勝」。また現在はモノクロ写真に着色したものを使っているが、当時はカラー写真を使用していた。
対面にある清国の優勝額と比べてみると、その違いがよく分かると思う。
対面にある清国の優勝額と比べてみると、その違いがよく分かると思う。
ちなみに清国の優勝額は新大関で初優勝した時のもの。最近では白鵬の新大関初優勝が記憶に新しい。
秋田県出身力士で幕内優勝しているのは、両国(大仙市)、大蛇山(羽後町)、能代潟(藤里町)、出羽湊(秋田市)と照国、清国の6人で計7回栄誉に輝いている。
しかし優勝額はこの二枚だけ、他は先の大戦で失われた。この点でも貴重なものだ。
しかし優勝額はこの二枚だけ、他は先の大戦で失われた。この点でも貴重なものだ。
この他、照国と清国の化粧回しも展示してあるので、是非訪れてみてほしい場所である。
照国万蔵 第38代横綱 秋田県湯沢市秋ノ宮出身 伊勢ヶ浜部屋
十両、入幕、大関、横綱昇進は最年少記録を次々と更新。リズミカルな相撲ぶりは「桜色の音楽」、また華麗な土俵入りは「動く錦絵」と評された。大横綱・双葉山に3勝2敗と唯一勝ち越している力士。優勝2回。
十両、入幕、大関、横綱昇進は最年少記録を次々と更新。リズミカルな相撲ぶりは「桜色の音楽」、また華麗な土俵入りは「動く錦絵」と評された。大横綱・双葉山に3勝2敗と唯一勝ち越している力士。優勝2回。