連日の野球賭博の報道で、実名が1人2人と挙がってきている。そんな中、名古屋場所は中止すべきの声も出てきた。
協会は21日の理事会で名古屋場所をどうするか決めるという。
なぜ本場所だけは開催すると言えないのか。いかなる事情がるあるにせよ、本場所だけは開催することが大相撲の使命、伝統であるはずだ。
野球賭博に関わった者が29人、その他の賭け事は65人(双方、親方も含む)。総力士数700人以上の中で、これに関与したものは1割にも満たない。
その1割の力士のために、毎日真剣に稽古してきた9割の力士が馬鹿を見ることになる。
仮に29人から65人が本場所に出場出来なく、取組数が少なくてもてもいいじゃないか。十両、幕内だけが大相撲ではないのだから。
過去に大相撲は幾度も危機があった。幕末の混乱期、明治維新の直後、関東大震災、春秋園事件、東京大空襲直後と相撲の灯は何度も消えかかった。
しかし、本場所は何とか挙行され続けてきた(昭和21年夏場所は中止、代わりに京都、大阪で準場所を開催)。
賛否両論はあると思うが、上記の点を鑑み、大相撲ファンとして協会は本場所を挙行すべきと考える。
連綿と続いてきたこの伝統をここで絶やす事だけは避けてもらいたいものだ。
写真はもっとも開催が危ぶまれた、戦時下の昭和20年夏場所での横綱双葉山の土俵入り。この場所は無料、非公開で挙行された。
背後には焼けたトタン、土俵の俵はサツマイモの古俵、塩はオガクズだった。もちろん四本柱は焼け落ちてない。
この際、名古屋場所は大相撲中継の中止、懸賞金の辞退などもやむなし。会場も無料で開放してもいいのではないだろうか。
この際ファン層を広げる意味と謝罪を兼、超満員での本場所興業はどうでしょう。そのくらいのことをしなければ今回の問題は収まりません。