「新そば」の季節。新そばにこだわらなくても、美味しいおそばが食べられるのが信州のいいところです。
とはいうものの、やはり、新そばが食べたくなるのが信州山岳民族が持っているDNAなのかもしれません。そこで、長野県中西部、北アルプスの南端の朝日村にある「石挽そば処 もえぎ野」さんに行ってきました。
「あさひそば打ち道場」と書かれているとおり、予約をすれば自分でおそばが打てます。が、私は「食べる専門」ですので、打ちません。
いまだに、このご時世ですので、お客さんが少ないと思われる開店直後にいきましたが、すでに数組のお客さんが入っており、予約と思われる電話も何件かかかってきている状況でした。
メニューはいろいろとありますが、本日は3つの味が楽しめる「三味そば」にしました。
「えびてんぷら」「いくらおろし」「きのこおろし」の3種類が食べられます。おそばは、きりっとしまっていて、のど越しがいいです。
もう一品、注文したのが「おそばの磯部あげ」です。
そば粉を練った「そばがき」をのりや大葉で巻いて、かりっとあげたてんぷらです。こちらは、純粋なおそばと対照的に、おそばのもちもちとした食感が楽しめます。
さて、ここの「もえぎ野」さんで提供されるおそばは「信州ひすいそば」というものです。
これは長野県が育成したそば新品種「長野S8号」(鉄人28号ではありません)の栽培、加工と販売に関する基準を定め、この基準を満たした長野県産そばの名称です。ちなみに、「おいしい信州ふーど大使」の玉村豊男さんが名付けたそうです。
長野S8号は長野県野菜花き試験場が10年の歳月をかけて開発したもので、そば殻を除いた丸抜きの緑色が、県内主要種の「信濃1号」や他の国内そば品種よりも濃く、そば粉の色も緑色が濃いことから、深緑の半透明な宝石にちなんで、「ひすい」と名付けたようです。
その栽培方法は細かく、「種子は一般社団法人長野県原種センターが生産した種子を毎年使用し、自家採種は行わない」「ほかのそば品種が栽培されているほ場から2km以上離れた場所とする」「2km以内にほかのそば品種が栽培されている場合には、当該栽培者との間で同意、調整が取れている」「また、その場合においても300m以上離れている」「ほかの品種と混同しないよう明確に区分して保管・流通」など、また、加工方法も「石臼挽き、丸抜き製粉を基本」「長野S8号の特徴が発揮できる製粉方法」「ほかの品種とのブレンドを行わない」「商品の重量に占める長野S8号の使用割合が70%以上である」などが決められているこだわりのおそばです。
信州ひすいそばは流通量が少なく、信州ひすいそば振興協議会に加盟するおそば屋さんでしか提供されていません。また、お店によっては入荷状況によっては提供ができないない場合や、数量限定での提供になる場合があるそうですので、もし、お食事されたい場合は、各お店に直接お問い合わせください。
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