心身ともに参っているときは,こうしたものに走ったりする・・・。
ベルギーの作曲家,セザール=オーギュスト=ジャン=ギヨーム=ユベール・フランク(1822-90)による唯一のVnソナタ・・・。
今を去る30年以上前,当時来日中だったメニューインによるライブを聴いたのが最初だったと思う。
この終曲のロンドは,既に冒頭のVn独奏から私のツボだった・・・。
バッハの研究に基づく対位法の処理や,同一の主題が回帰する循環形式,そして網の目のように繊細にして大胆な転調の妙。
室内楽を聴く楽しみを十二分に堪能すると共に,その典雅な味わいもまた魅力的である・・・。
チェロやフルート独奏の版も聴いたことがあるが,何とオケパートの付いた協奏曲版もあるらしい・・・。
聴いてみたいものだ・・・。
古いところだと,やはりユボーとコルトーによるオールフレンチの演奏が有名だが,私が持っているのは,パールマンとアシュケナージによる60年代後半の録音と,ジョシュア・ベルによる80年代の2種であった・・・。
で,最近の若手はよく分からないが,見事な演奏を見つけた。
最後のAdurの和音が多少薄く響くのを除けば,実に見事な演奏と思った・・・。
美音が疲れた心と体に染み渡る・・・。
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