楽器を一つ演奏できるようになるには大変な努力と時間が必要になるわけですが,指揮に関しては棒を振るだけなら楽器よりも簡単,とよく言われます。
しかし,そう簡単にはできないことを,竹中直人,玉木宏両俳優の指揮を見てそう思いました。
器用に何でもこなす俳優さんたちでも,指揮は簡単にはいかないものであることを知ると共に,改めて指揮することの難しさを感じました。
原作でもそうでしたが,指揮者がオケ団員に出す指示に関しては,実際とはかなりかけ離れたものであったことを今回も述べておきましょう。
全体練習や通し練習で棒を止めるのはよくよくの時ですし,個々の奏者がある程度仕上がっていないと,合奏しませんし・・・。
あとは,原作にもあったオーボエとクラリネットが楽譜を入れ替える場面ですが,第7を知っている者なら千秋ならずとも簡単に気付きます。
それにオーボエはハ調(C管)で,クラリネットはイ調(A管)の楽器ですから,咄嗟に入れ替わって移調して吹くのはほぼ不可能でしょう。
やれないことはないでしょうが,それだけの技術を持っているなら指揮者から注文付けられる筈ありません。
・・・と,今回も突っ込んでしまいましたが,笑いまくりでした。
やはり,のだめには,あのおねいさんしか合いませんね・・・。
新登場の曲は,以下の三曲しか聴き取れませんでした。
どうも,器楽系と声楽・オペラ系が極めて弱いようです・・・。
フルートとハープのための協奏曲~第1楽章(ヘンデル)
ヴァイオリン協奏曲第1番~第1楽章(モーツァルト)
交響曲第3番「英雄」~第4楽章(ベトベン)
深刻な場面でバレエ「ロメオとジュリエット」冒頭の「キャピュレット家とモンターギュ家」が流れるのは毎度大笑いです。
「エロイカ」の終曲が流れたのは次回への複線だったのでしょうか・・・。
次回は何曲流れるか楽しみです。
売り出し中の方々は,私のようなアマチュアに対して,きっちりした棒を振ってくださるので,実に勉強になります。
現大阪フィルの下野先生に振っていただき,ベートーヴェンをやったときと,まだ20代の山田先生とやった「新世界」は戦慄ものでした・・・。