一遇と一緒に小幌駅に行って来ました。何度も通ったことはありましたが,降りるのは初めてでした。
小幌駅とは,長万部駅の近くにあり,秘境駅として全国に名の知れた駅です。特筆すべきはその立地で,三方を山に囲まれ,残る一方は少し下って海というところです。トンネルとトンネルの間に駅があります。道路がないため車では行けず,列車でいくしかありません(海路は無くはないかもしれませんけど)。
普通列車も通過してしまうものも多く,一日数本しか停まりません。行くのは鉄道オタクだけです。
少し前に,JR北海道が大々的に道内の無人駅の廃止を検討している,と報道がありました。最初は道東のいくつかが挙げられており,そのときに「小幌は間違いなく廃止になるだろう,正式に決まるとみんな押し寄せるからさっさと行って来よう!」と家族で話していたのですが,数日後に小幌駅廃止の報道がありました。
ということで札幌から向かいました。お金をかけずフリー切符で行きますから普通列車を使います。ほぼ乗るべき列車は限られます。苫小牧で乗り換えて,さらに東室蘭で乗り換えるわけですが,案の定同じ目的の人が多数,列車は一両か二両ですからけっこう混んでいました。廃止間近になったらもっと人が来るので,めちゃくちゃ混むのではないでしょうか。
廃止といえば,途中で撮った北斗星。
これもあと二週間くらいで完全廃止です。
小幌駅が近づきました。
降りる人もたくさんでしたが,既に駅にたくさん人がいました。前の列車は何時間も前の着ですから,ずっといるのですね…。
にぎやかで秘境駅の風情はありませんが,こればかりは仕方ありません。
列車が去っていきました。折り返しの列車は20分後です。何時間もかけて来ましたが,たった20分しか時間はないということです。
西側
北側
東側
趣は悪くないですね。
だそうです。
駅ノートはこんなふうに置いてあります。
中。
ホームは狭いので,目の前を列車が通過していきます。特急や貨物がそこそこ頻繁にとおります。一遇が,列車が通るとホームがグラグラ揺れる,と騒いでいました。そりゃあそうでしょう。
ところで,このキハ183の北斗も新幹線開業にあわせてキハ261に変わるような気がしますが,どうなんでしょう?このオンボロとH5系やE5系(新幹線)が並んだらちょっと悲しいような。
そんなこんなで,あっというまに帰りの列車が来ました。
帰りも北斗星を見ました。
廃止は当然の流れだと思います。駅はその地の生活に必要だからあるわけで,その意味では理由のない駅ですから,維持管理のコストをかけて置いておけるものではないですよね。
今まで残っていたことが奇跡で,それに感謝です。あとは来た人たちの思い出になって良かったなぁ,ということで十分だと思います。
→などと書いたのに,しばらく存続になったようですね。