アメージング アマデウス

天才少年ウルフィは成長するにつれ、加速度的に能力を開発させて行きました。死後もなお驚異の進化は続いています。

君の名はで三度驚いた!

2017-12-11 12:17:47 | 映画

君の名はで三度驚いた。
 なんで今更、岸惠子の君の名はをリメークするのだろう? と不思議に思っていました。しかも記録的な大ヒットを続けているというからビックリ。
 見に行こうかと思い映画館を検索して、オリジナルのアニメだと分かってまたビックリ。 神木隆之介や新垣結衣が出ていたので実写映画だと思いこんでいたのかも知りませんね。
 中々決心がつかず,結局映画館には行きませんでした。アニメ嫌いでも無いのですが、映画館に出かけてまで見る気が起きなかったからです。
 オンエアされたので遂に見ました。つまらないので本当にビックリ\(◎o◎)/!
 日本で大ヒットした映画と、アカデミー作品賞をっとった作品は大抵が駄作と決まっています。ララ・ランドは凡作でしたし,日本でヒットしたシンゴジラは駄作でした。
 君の名は、本当につまらない凡作なのかどうか少し考えて見ました。あれだけ大ヒットしたのだから私の感性が古くなっているのかも? と少し不安になったからです。
 もう一度見てみました。
 ストーリーは只いたずらにカットバックしたり、回想を多様して、一見複雑にしていましたが、本来はシンプルなお話しです。どこかで見たような話を幾つか組み合わせて有りました。少年少女の入れ替わりとタイムとラベルと彗星の追突です。
 もう一度見た結果も私の意見は変わりません。あえて何故か何処かは書きません。多分見た事の有るあなた自信も感じている筈です。
       2017年12月11日    GOROU

A Strange Beauty ・・・美妙な調べ

2017-12-07 03:54:16 | クラシック音楽

奇妙な果実(storange fruits)はビリーホリディの代表作ですが、・・・あなたはシモーネ・ダイナースタインというピアニストを知っていますか? 彼女の代表作はA Stange Beauty(美妙な調べ)というタイトルのアルバムで、ピアノ協奏曲を始めとしたオールバッハ曲集です。何とも言い表せないほど美しく、なんと優しさに溢れたピアノなのでしょうか! 彼女のタッチはあくまでも柔らかく、どんなに速く弾いても滑らかさを失いません。
 私はバッハのピアノ曲はグレン・グールド が一番と思い続けていました。が、最近エリーヌ・グリモのバッハに奇妙なほど心が惹かれていました。エリーヌはいわゆるバッハ弾きではありません。ロマン派、特にブラームスとシューマンのオーソリティなのですが、エリーヌのピアノ協奏曲一番はとてもグールドのそれに印象が似ています。研ぎ澄まされたタッチと繊細な感性は、これぞバッハと言う美しさに溢れています。
 シモーネのバッハはエリーヌやグールドに比べると全く正反対の印象を与えます。喩えようも無い安らぎを与えてくれます。彼女の特性を生かした五番が名演ですが、余り向いていないと思われる一番の方が私は好きです。バッハの世界を堪能するなら、グレン・グールドかエリーヌ・グリモーですが、優しさに包まれたいならシモーネ・ダイナースタイン\(◎o◎)/! 評判は芳しく有りませんが、是非一度聞いてみて下さい。心に安らぎを与えてくれると思います。
2017年12月7日    GOROU

カズオイシグロさん、お目出度う

2017-10-06 08:02:09 | 文化
 私が公言していた通り、今年のノーベル文学賞はカズオイシグロが受賞しました。
 お目出度う御座います。
 親友の村上春樹氏はまたも残念!
 カズオイシグロの代表作の一つ、【私を離さないで】は、春樹氏がイシグロ氏に送ったジャズのカセットがきっかけでした。
 カズオイシグロは中の一曲、ネバー・レット・ミー・アゴーにインスパイアされて私を離さないでを書いたのです。
 私のお気に入りのイシグロ作品は、日の名残、私を離さないで、上海の伯爵夫人(原案と脚本)です。
 因みに私を離さないでは映画化とドラマ化されました。映画は佳作でしたがドラマは完全に失敗作でした。カズオイシグロ作品は英語でのみ理解されるので、和訳や日本ドラマは難しいようですね?!
 最新作の忘れられた巨人、早速取り寄せて読むつもりです。映画化もされたようですので楽しみにしています。
 読後改めてブログを書く予定ですので、宜しくお願い致します。
    2017年10月6日      Gorou

関ヶ原を見た

2017-09-14 08:06:56 | 映画

 関ヶ原を見た。
 初めて見たのはもう何十年も前だ。
 東京から西に向かえば必ず通るからだ。新幹線の車窓越しに見たのだが、決まって冬、あの辺りは大雪で新幹線は立ち往生が多い。大抵は二三時間で開通するのだが、ある日、何時間待っても動く気配が無かった。
 ぼんやりと真っ白な関ヶ原を見やりながら、私は司馬遼太郎の【関ヶ原】と、四百年も前の関ヶ原の戦いを思った。関ヶ原はいわゆる久地(大街道が交差する平野)で、古来より大きな合戦が起こりやすい地形なんです。大軍を展開出来る宏大な平野と、籠もるのに好都合な小山が幾つか有るからです。
 ふと、私は気付きました。停車してからもう有に四時間は経過しています。もしかしたら朝まで動かないのでは? 私は直ぐ売店に駆けつけるも、何も残っていませんでした。読みが浅はかでした。とても、家康はおろか光成(補給の名人)には遠く及ばない事を思い知らされました。
 司馬遼太郎氏を結構好きで大抵の小説は読んでいます。面白いのは【龍馬が行く】、【坂の上の雲】、【項羽と劉邦】、【韃靼疾風録】で、【関ヶ原】は余り印象に残っていません。私の中で司馬遼太郎の関ヶ原と史実としての関ヶ原が混沌としているからです。

 関ヶ原を観た。それも映画館で、・・・劇場で映画を観るのは五年ぶりです。
 映画好きの私がどうして映画館に行かなくなつたのか? 一に音響システムが酷いと私は思う。派手では有るが、繊細さに欠けています。バイオリンやソプラノの最高音はギスギスと聞きづらく、低音はボンボンと安物の太鼓のようになってしまいます。二には画質が悪すぎます。映写機の解像度とレンズが悪いと思われます。
 私が劇場と決別したきっかけは老舗のT劇場でメトのオペラを観て絶望したからです。 
 観戦の感想は? 期待以上に面白かったですね。 音響も、使用していたヴェルディ(運命の力・序曲、他)やオリジナルと思われる曲も綺麗に再生出来ていましたし、画質も随分良くなっていました。只、画質には少し注文が有ります。全体にピントが甘いというか、撮影監督に迷いが有るというか。最近の家庭用液晶テレビの画質はとても良いですよね。だから私はこれからも自分の環境で映画を観ると思います。関ヶ原のBVDISC化を待っ映写機なのか撮影機なのか等の結論を出したいと思っています。

 さて、肝心の内容は? 私は鑑賞しながら首を傾げていました。これは原作ではなく原案なのでは・・・と? 後で調べてみると、意外に原作に忠実だそうです。
 私の勘違いの原因は・・・? 多分俳優の過激すぎる演技、熱演が生み出すデメリット、台詞が聞き取りにくい現象を起こしていました。
 特に徳川家康、豊臣秀吉、大政所に顕著でした。秀吉は遠藤賢一、大政所がキムラ緑子でした。二人とも名バイプレーヤーで個性的な演技で光っていますが、少し荷が重かったのかも知れません。徳川家康は名優役所広司が演じていました、少し酷かったですね。役所広司のこんな空回りの演技を観たのは初めてでした。既成概念を覆す家康像を狙っていたのでしょうが残念です。
 所で監督の原田真人と役所広司はどちらが格上なのでしょうか? 役者の方が偉いと、兎角作品の主旨と演技がちぐはぐに成りがちです。
 光成の岡田准一は少し抑え気味の演技で好印象でした。
 この作品では、女優陣が健闘していました。特に、光成の思い人初芽の有村架純と家康の娼で二代目阿茶(伊藤歩)の二人のくノ一が良かったですね。阿茶は、家康を襲った忍びを羽交い締めにしたところを、家康に忍びもろとも串刺しにされて果てますが、哀れな最後と言うより案外本望だったのかも知れません。
 ラストシーンは、刑場に引き回されて行く光成の騎馬の横を歩き巫女に窶した初芽が「大一、大万、大吉」と呟きます。全く無表情というか虚ろです。果たして光成に聞き取れたかは定かでは有りませんが、初芽をチラッと見た彼の表情が和みます。
 光成が自害せずに、甘んじて暫刑の辱めを受け入れたのは、行方知れずだった初芽の生死を確認したかったからです。
 初芽が生きているのが分かった光成はある意味では大往生でした。
 このラストは原作には無く、戦後の京都で尼となった初芽を、関ヶ原の戦いで天下を取り損なった大名の一人、黒田如水が庵を尋ねて茶を馳走になるシーンで原作は終わります。
 映画でも初芽と阿茶は茶の名手となっていました。
 他にも、疾走する母衣武者(作中、家康が阿茶に胎児云々と講釈しますが、他に綺羅と弾よけの意味があります)等この映画には見所が幾つかありますが、一々取り上げていたのでは切りが有りません。
 それではこの辺りで、See You Again。
 追記。
 原田真人監督としては【駆け出し女と駆け出し男】の方が数段面白かったです。
  2017年9月14日 GOROU
 

パリの誘惑、アリソン・バルサム

2017-08-23 03:22:46 | クラシック音楽

 世界で一番汚い町と言ったら? 何処を想像しますか? 私はP××です。
 世界で一番美しく、魅惑的な町? それはParis ですね。
 アリソン・バルサムという美人トランペッターが、パリへの誘惑(原題Paris)というタイトルをリリースしています。サテイ、アストラピアセラ、そしてパリには欠かせない曲・枯葉を二種演奏しています。いわゆるポップスとは一線を画した名演奏で、聴き手をパリへと誘い、優しくもモノ悲しく、優雅な温かい気分にさせて呉れます。
 ミュートを使った音色はあくまでもソフトで心を優しく包み込んで呉れます。
 私は最近彼女の演奏に出逢ったのですが、一聴してウィントン・マルサリスを思い出しました。彼はマイルス・ディビスの後継者として彗星のように出現した天才トランペッターでしたが,ジャズの世界には10年程しか留まらず、ニューオリンズのビッグバンドに転向してしまいました。ミュートの使い方がそっくりなのです。
 このアルバムの聴き所は、サティ(ジムノペティ第3番、グノシエンヌ第3番)、ピアソラ(カフェ1930、オブリビオン)、そして枯葉です。枯葉は何故かボーカル(男性)バージョンの方が気に入りました。
 また、ピアソラのリベルタンゴがYouTubeで見られます(ロンドン・プラムの映像)ので、是非御覧になって下さい。
 私はすっかりバルサムの虜になって、ビバルディにバッハにと次々と聞き続けています。
 純クラシックでは格調高くテクニックを発揮しています。彼女の場合は驚く程の美女である事は、有る意味では弱点なのかも知れません。

 以下にParisの演奏曲を記します。
 
 1 ジムノペティ第3番
2. カフェ1930
3. オブリビオン
4. リラのワルツ
5. 幼子イエスの口づけ(「幼子イエスにそそぐ20の眼差し」より) トレ・レント、カルム
6. 幼子イエスの口づけ(「幼子イエスにそそぐ20の眼差し」より) モデレ
7. 幼子イエスの口づけ(「幼子イエスにそそぐ20の眼差し」より) モデレ
8. ハバネラ形式の小品
9. ピアノ協奏曲ト長調 第2楽章 アダージョ・アッサイ
10. グノシエンヌ第3番
11  枯葉
12 ヌアージュ(雲)
13 エイプリル。イン。パリ
14 枯葉(ボーカル)

 彼女とそっくりな印象を与えてくれたピアニストがいます。その名はシモーネ・ダイナースタイン。それ程有名ではありませんが、その内に紹介したいと思っています。
       2017年8月23日    GOROU