京都11R天皇賞
いつから下克上のレースになったのでしょう。いつから荒れるようになったのでしょう。
このレースは本来春の最強馬決定戦だったはず。それがいつしか格のあるメンバーが揃わなくなり、展開の歪みやスタミナ戦になっての穴馬対等を許して大荒れとなってきた歴史だ。
ただし、荒れるパターンとしては、人気馬にG1馬としての格がなかったとき、ということが共通している。04年、05年、みんなが首をひねりながらリンカーンを仕方なく1番人気にした年のように。03年ダイタクバートラムの年もそう。あくまでチャンピオン候補としての馬がいないときに迷って格のない中途半端なスタミナ馬が人気に押し上げられ、飛んでいる。
さて今年はどうか。いますよね、G14勝馬が。なのに2番人気。なんで???
世間で色々言われているように調子落ち云々。もちろんそれは要素として考えないといけない部類である。しかし、過去調子落ちが原因として格のある馬が飛んだかどうかを考えると、そんな歴史はNOなのだ。G1を複数勝っている1番人気がどこにもいないなんてレース、少なくとも過去10年にはない。
格>スタミナ、展開。もっとも端的に表すとこれで表現できる。格のある馬がいないときにスタミナなどの要素を精査すればよい。今年は格のある馬がいる。それだけだ。◎8メイショウサムソン。
対抗は10ポップロック。もう7歳というのは確か。しかしG1馬が少ないだけに王道ローテをきちんと歩んで入着のあるこの馬を否定する材料は乏しいよねえ、と。メルボルンC2着もあり、距離に関しても不安はない。
のし上がってきた馬の中で評価するなら14アドマイヤジュピタ。充実一途、という言葉がふさわしい。格はなくとも、下からほぼストレートに上がってきた経緯をみれば、これの下克上という言い方はできる。ヒモ穴としては5トウカイエリート。上がり勝負の昨年で0.4差の6着。キレはある馬であくまで3着辺りに紛れ込む可能性はあると思う。
さて、13アサクサキングス1番人気は何度見ても笑ってしまう。この馬の世代は牝馬にダービーを勝たれた世代だ。それが菊花賞馬だというだけで、4歳馬がずっと強いというだけで、前哨戦負けているにも関わらず、1番人気だ。菊花賞馬が直結するというのは、世代的に力が証明されている、もしくは1頭だけ次元が違う(もちろんディープインパクトのこと)というレベルでないといけないはず。字面だけていきなり人気するべき馬じゃない。あっさり消す。
◎8メイショウサムソン
○10ポップロック
▲14アドマイヤジュピタ
注5トウカイエリート
△3アドマイヤモナーク
△11トウカイトリック