阪神10R宝塚記念
結局、ここ最近の古馬中長距離G1の前日予想が好調なのは、奇をてらわずに実力比較に徹しているからだと思う。今回も方針は「格、実力」。だから何の面白みもない予想になる。
このレース、確かに初G1制覇に手が届くケースが多い。しかし、これらの馬達はそれまでの過程でG1を勝ち負けできる戦歴を残してきている。過去10年においては、サイレンススズカ、メイショウドトウ、スイープトウショウが該当するが、いずれもG1連対か、G2勝利がある。世代も、ほぼ4歳、5歳が上位独占。要は現時点での実力比較に、いかにもG1に手が届きそうな馬を拾い上げて味付けしてやればいいことになる。
で、4歳世代と5歳世代の比較。もう天皇賞でも同じことを書いたので分かると思うが、4歳劣勢。確かに4歳馬が一番力をつけてくる時期だが、それにしてもここの4歳馬はアドマイヤオーラの京都記念以外、古馬を敵に回して勝利がない。結局、「ダービーを牝馬に勝たれるような、そんな弱世代」という印象が払拭されないということだ。
なら、もう当然本命は5歳、2メイショウサムソン。確かに調子の上げ下げで着順が変わる馬である。しかし、前走のように下手に調子を勘繰っても力があるだけにきっちり連対できてしまう。しかもある程度パドックで調子の分別がつく(と自分は考えている)。前日時点で(調子を疑うこと以外)嫌う理由がない。パドックで見て、悪かったらそのとき考えることにする。
対抗は4歳でも5歳でもなく、7アドマイヤフジ。宝塚記念のもう一つの顔、それは「徹底したスタミナ勝負」ということだ。上がりは決して34秒台などに突入しない。最後脚が上がり掛けながら如何に長く脚を使えるかが勝負。
このことを考えたときに、早め早めの競馬から押し切れた中山金杯の内容がかなり濃い。また、瞬発力勝負となり、字面が合わない競馬をさせられた京都記念でも2着。距離が長いここ2走を度外視すれば、充実さで上昇したという言い方はできる。この人気なら積極的に狙いたい。
4歳世代も、ヒモという観点なら外すまではさすがにいかない。4アルナスラインを上位に取る。ズブズブに負けた新馬しか見たことがない、実質所見の馬だが、今シーズンに入りかなり馬体が充実しているというのが関東パドック班の評。前走簡単に勝てなかったことはやはり大きいが、それでも突破力、上昇力ならこれを選ぶ。
6アドマイヤオーラも実はそんなに捨てたもんではない。というかまだ最上位という言い方もできる。前述したように4歳世代の中で唯一古馬重賞勝ち馬。前走のショックで人気が落ちるなら積極的に。
11アサクサキングスは未だに人気先行の感。結局実力的に勝ちという証明を見せておらず、なんとも言えないというのが本音。8ロックドゥカンブに関しても同じく人気先行が続いている。格はまだ感じない。
この他の中で一発なら14エアシェイディ。ローテ的に一番余力のある形で、安田記念好走は実はかなりの好ローテ。勝ちまでは厳しいが、2,3着に紛れ込んでいても不思議はない。
◎2メイショウサムソン
○7アドマイヤフジ
▲4アルナスライン
△6アドマイヤオーラ
☆14エアシェイディ