2007年5月27日
東京10R 第74回日本ダービー
世代レベルは間違いなく低い。
これがこのダービーを迎えるにあたり、改めて確認しておかないといけないことだと思う。
先に述べるが本命は15フサイチホウオー。
この世代は、東京スポーツ杯2歳Sでこの馬を見て、スケール感はしっかりしているがこれくらいなら凌駕する馬が出てくるだろう。これをボーダーとして考えよう、と思った。
しかし、シンザン記念を見ても、きさらぎ賞を見ても、弥生賞、若葉Sを見ても、果ては皐月賞を見ても、そして京都新聞杯を見ても、この馬を確実に超えていると断言できる馬はいなかった。
皐月賞時点で弱い、と書いたのは、この馬がずっとボーダーであることにある種不安といらつきを覚えたから。これくらいなのだから、いくらでも超えられるだろう?という思いから。もちろん、皐月賞で雑な競馬をして届かず、といった実際のレースで見せた懸念を心配しての無印という意味でもあったのだが。
しかし、競馬は3着だが、猛然と追い込み、間違いなく最も強い競馬をして負けた。補正ありの指数なら間違いなく1番手に補正される競馬だ。
結局、この馬がボーダーにして、頂点であるのだな、現時点では。と、ようやく感服した。なぜなら、ダービーの予想ではひねくれる必要がないから。
現時点でのごくごく単純な強いもの比べ。それがダービー。スケールをこの馬に一番感じているのだから、◎を打たない方がおかしい。それだけである。
しかし勢力図をひっくり返すかもしれない、そして初めてなので全くわからないのが3ウォッカ。阪神JFで馬体を見た印象はゴツゴツしたデカい馬というだけであったが、走りはスケールに満ちていた。牝馬の(ほぼ)チャンピオンホースがここに殴りこみ。近年はなかったことだ(ビワハイジはあの時点で牝馬チャンピオンではないだろう)。さてどうなるか。
ただし、普通に考えてオークスとダービーは決着時計がまず違う。いきなり23秒台になる可能性のある舞台に上げられて、さあ、というのはかなり厳しいことではある。だから現時点では惑星扱いにしかできない。
対抗は迷って17ヴィクトリー。正直皐月賞まで舐めてかかっていたが、スピード能力と柔軟性はかなり富んでいる馬であり、ラジオNikkei賞を見直してみても、15フサイチホウオーに迫られながら再度伸びた勝負根性がある。他の相手候補がこれらのパフォーマンスから比べるとどうしても劣ると感じるだけに、この位置にせざるを得ない。
次に9ヒラボクロイヤル。確かに青葉賞の時計は大したことがないが、雷雨轟く最悪環境の中のレースで先行勢が粘る中、一頭だけごぼう抜きしたパフォーマンスはほめられる。走りも相当スケールを感じることができるだけに、軽くは扱えない。
11ナムラマースは前走で人気を落としすぎている感。決してデキは悪くなく、毎日杯のパフォーマンスを考えてもこの人気は不当。ただしスケールという意味よりややスタミナに寄っている気もする。
あとの候補としては1タスカータソルテ。正直腰がフラフラで弱い、という印象が勝っていた馬。ただし流れ込みの形なら脚を長く使える強みがあり、ハーツクライと同じイメージで終い伸ばせないかという期待を持つ。
あとは下げ馬。14アドマイヤオーラは馬体が小さく加速によりすぎており、坂上のキレ感が劣る。差して3着まで。トライアルで権利得た組は辛い。やはりこのところのダービーは確実に重賞勝ち馬のみが連対できる。
12サンツェッペリンは確かに前走の競馬はパフォーマンスとして十分だった。しかし体に柔軟性をあまり感じられず、さらにベストのレースをしても交わされてしまったという点に不満が残る。
あとは単純に弱いで片付けて良さそう。
◎15フサイチホウオー
○17ヴィクトリー
▲9ヒラボクロイヤル
△11ナムラマース
△1タスカータソルテ
☆3ウオッカ
<直前情報について>
ただしパドックでかなり印象が変わる可能性がある。よって直前情報としてパドックの見解をアップします。
あくまでg.kishi個人の印象の印であることをご注意ください。アップ時刻は15:10を目処に考えています。