スターバックスCEOが語る「非カリスマ」がリーダーになるための考え方!
元スターバックスCEOが語る「非カリスマ」がリーダーになるための考え方!
リーダーにカリスマ性は必要ない?
「上場企業の社長」と聞くとどんなイメージをもつでしょうか。カリスマ的な魅力をもち、強烈なリーダーシップを発揮して部下を引っ張っていくようなリーダー像を思い浮かべる人が多いかもしれません。
本書の著者である岩田松雄さんは、43歳にして上場会社アトラスの社長になり、後には世界に知られるザ・ボディショップや、売上高が1000億円を超えるスターバックスの日本法人の社長まで務めた経験があります。さぞかし昔からリーダー気質を持ったカリスマ肌の社長なのかと思いきや、自身のことを「普通のおじさん」と呼び、「まったくリーダーシップを発揮するタイプの人間ではなかった」と言い切ります。
優れたリーダーであることにカリスマ性の有無は関係なく、ましてや生まれつきの素質によって決まるものでもありません。大切なのは周囲から「ついていきたい」と思われる存在になること。では、岩田さんはどのようなリーダーシップでもって数々の大手企業のCEOを務めてきたのでしょうか。
本書は、3月1日~全国約500店舗のTSUTAYA BOOKSで展開されている「美女読書フェア」の対象書籍です。(※一部展開されていない店舗もあります)
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今回ご登場いただくのは、ファッションモデルでありながら人気YouTuberでもある河西美希さん。本書で紹介されている「51の考え方」の中から、特に気になった4つをご紹介します。
「非カリスマ」タイプがリーダーになるための考え方。
1.リーダーシップは生まれつきのものじゃない。
冒頭で述べたとおり、岩田さんはもともと強いリーダーシップをもった人間ではなかったといいます。なのになぜ、上場企業の社長を務めるまでに至ったかといえば、「まわりの人たちに推された」から。その繰り返しによって、何社もの大手企業のトップを経験することになりました。
自らリーダーシップを発揮しよう、などと意識したことはありません。みんなのために今、何をするべきか。それを考えて行動していたら、自然とリーダー的な役割をしていることが増えていったのです。いつの間にか、組織のリーダーまで命じられるようになっていった。その繰り返しでした。
リーダータイプではなくても、周囲に推されることでリーダに就任してきた岩田さんだからこそ、「リーダーシップとは生まれつきのものなどでは決してない」という言葉には説得力があります。
「自分はカリスマ的なリーダーシップを発揮できるタイプではない」と考えた岩田さんは、『ビジョナリーカンパニー2』で登場する「第五水準」のリーダー像を目指しました。
謙虚さを持ち、何かがうまくいったときは「それは運が良かったからだ」「部下が頑張ってくれたからだ」と受け止めて、逆にうまくいかなかったときには、「すべて自分の責任だ」と捉えるようなリーダー像です。
もし「自分は社長・リーダータイプではない」と考えている人は、岩田さんのように「第五水準」のリーダーを目指してみてはいかがでしょうか。
2.自尊心を傷つけない叱り方をする。
リーダーは時に、部下のミスを叱責しなければなりません。しかし叱り方によっては、相手のモチベーションを下げるだけの結果になってしまうこともあるので、「正しく叱る」というのは思っている以上に難しいものです。
岩田さんは「自尊心を傷つけない叱り方をする」ように気をつけていたと言います。
大きな期待をしているあなただから、きっとできたはずなのに、どうしてなのか、と。厄介な問題のときは、「あなたでさえ」というニュアンスで叱ります。あなたでさえ、できなかったんだね、よほど大変な問題だったんだろうね、という言い方で話を聞いていく。
何かを指摘するときも、まず何かを肯定して褒めた上で「こうしてほしい」と伝えることを心がけていたと言います。
リーダーにはいろんなタイプがいるので、中には褒めるのはあまり得意じゃないという人もいるでしょう。しかしもし自分がミスをしてしまった場合、上司にどんなふうに接して欲しいか、どのように言われたら素直に受け止められるか、ちょっとだけでも想像力を働かせてみることは、「ついていきたい」と思われるリーダになるために大切な考え方です。
3.仕事を頼むときは、「Why」から始める。
リーダーに限らず、部下や後輩をもてば誰かに仕事をお願いしなければならない場面が出てきます。その際は、頼まれた相手が「使命感」を持てるように、「What」(何を)ではなく「Why」(なぜ)をきちんと伝えてあげることが大切だと言います。
背景をできるだけ説明することで、全体を動かすための重要な存在として扱っていることを理解してもらうためです。
ただ「これをやっておいて」とお願いしただけでは、部下はなかなか真剣に仕事に向き合えないと私は思っています。なぜなら、その仕事に対する使命感がわき上がってこないからです。例えば、一つの資料を作るにしても、そこにどんな意味があるのか、何のためにそれが必要なのか、それが理解できれば、部下はまったく違う気持ちで仕事を受け止められると思うのです。
誰に仕事をお願いするときでも、「なぜこれが必要なのか」という背景を、を説明してあげるようにしましょう。
4.リーダーは半年で結果を出す。
岩田さんは、特に意識していたわけではないものの、アトラスでも、ザ・ボディショップでも、スターバックスでも結果が出始めるようになったのは半年経った頃だったと言います。
リーダーに就任したら3ヶ月でおおよその概要をつかみ、レポートなり新たな戦略の構想なり一つのアウトプットを出す。その次の3ヶ月でそれを実践に移す。こうしたアウトプットが実際に実ってくるのが、ちょうど半年後くらいなのです。だからむやみに焦る必要はないと言います。
実際、半年経った頃からザ・ボディショップでは32ヶ月連続で予算を達成、スターバックスでは対前年比をずっと割り込んでいたものが、ほぼ半年で底を打って右肩上がりに反転していったそうです。
大きな方針を旗印として立てて、施策をいろいろ変えていったり、みんなの気持ちを変えていったり、そうした準備期間として、やはり半年はかかる、ということだと思います
短期的な成果に目を奪われて一喜一憂するのではなく、どんなビジネスでも成果を出すには半年くらいの時間はかかる、と考えて組織を動かしていくような
まとめ
本書はリーダーに限らず、すべてのビジネスパーソンが日々の仕事で心がけるべきポイントがたくさん詰まっています。
強烈なリーダーシップやカリスマ性がなくても、周囲から信頼され、好感を持たれ、頼りにされる、そんな仕事人になりたい方は、ぜひ読んでみてください。