烏 柄 杓
関西の風習 「半夏生にタコを食べる」
は福知山が発祥ってホント?
半夏生。
夏至から11日目、7月2日ごろです。
このころから梅雨が明け、
田に半夏「烏柄杓」(カラスビシャク)が生えるのを目安に
田植え作業の終期とされてきました。
農家にとっては、
この日までに農作業を終えるという大事な節目の日で、
この日から5日間は休みとする地方もあるくらいです。
半夏生には違った意味合いもあるようです。
この日は天から毒気が降ると言われ、
井戸に蓋をして毒気を防ぎ、
雨戸を引き立てて早く寝てしまうそうです。
この日は、いっさいの野菜は食べてはいけないとされました。
竹節虫を生じる時だといって、
竹の子を食べないなどの俗習が残っています。
さらに、この半夏生に関西地方では
タコを食べる風習があるというのを以前聞いたことがありました。
その風習の発祥の地は「福知山」と、
HP等で書かれていましたが、本当でしょうか?
福知山に住んでいながら知りませんでしたが・・・。
「半夏生」というのは、あまり全国的には知られてなく、
かなり局地的な風習のようですが、
しかし、なぜタコなのか?
ただ単に、毒を消す力があるといわれるだけでなく、
それ以外に2つの説があります。
① 田植えが終わり体力回復のため、タウリン豊富なタコを食べる。
② 稲がタコの足のようにしっかりと根をはる事を祈願してタコを食べる。
各地でも、いろんな風習があり、
讃岐の農家では7月2日(半夏生)にうどんを食べます。
毒を消す力があるといわれる小麦で作られたうどん等を食べ、
毒気を防ぐようです。
福井県の大野市では「半夏生(はげっしょ)鯖」と呼ばれ、
鯖の丸焼きを食べる風習があるそうです。
ハンゲショウ(半夏生、半化粧)
半夏生の頃に花を咲かせることに由来する説と、
葉の一部を残して白く変化する様子から「半化粧」とする説があります。