新宿の東急歌舞伎町タワーに導入された「ジェンダーレス・トイレ」が、男女双方から不評で、結局、男女別に戻したということです。
ジェンダー問題の本質は、男女間の「差別」をなくすこと、性別の狭間にいる人達を「差別しない」ことであって、けっして男女の境界を取っ払おうとか、性の違いをないことにしよう、とかいう話ではないはず。ここを勘違いすると、多機能トイレではなく「ジェンダーレス・トイレ」といった滑稽(こっけい)な発想が生まれるんですよね。
「区別」と「差別」は、別の問題です。人間も、基本的には動物として雌雄の区別があり、結婚を通じて子どもを産み育てるようにできています。この場合の男女の関係が、差別なき対等の協力関係であるべきことは、言うまでもありません。
人間は規格品ではありませんから、この世に完全に同じ個人は二人と存在しません。一人一人の違いが「個性」を形成しているのであって、その違い(区別)を互いに認め尊重することこそが、大切です。性別に限らず、生まれ持って備わった肌の色や体つき、家庭の経済的境遇などによって、その人を蔑(さげす)むのは「差別」です。
時勢でしょうか、男らしく、女らしく、という言葉は、いまや禁句になっているようですが、昨今、振られると女を恨んで殺傷したり、エステサロンのCMに誘惑されて、美容や脱毛に励む男が増えているとか。私の世代感覚では、こういう男は「男らしくない」ですね。
これからは、男も女も、自分らしく、人間らしく!
ところで、人間以外の動物にも、ジェンダー問題はあるのでしょうか? きっと動物たちにも、人間には分からない様々な苦悩があるに違いありません。生きとし生けるものすべてが、それぞれに苦悩を抱えながらも、懸命に今を生きているに違いないのです。
(写真上)© 男女平等
(写真上)© キジの夫婦
(写真上)© キジのオス
(写真上)© キジのメス
(写真上)© ヤモリのオス
(写真上)© ヤモリのメス
(写真上)© ツマグロヒョウモン蝶のオス
(写真上)© ツマグロヒョウモン蝶のメス
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