奥武蔵の風

43 奥武蔵の大学病院

 奥武蔵の一角、毛呂山(もろやま)町には、県を代表する医科大学のキャンパスとその付属病院があります。

 はからずも、2月の過半の日々を、この大学病院の病棟で過ごす結果となりました。

 

 以下は、入院中に詠んだ駄句です(川柳&自由律)。

 

① 個室空け 入(い)れぬは コロナ対策か

② 手術前夜 下剤2リットル 飲む試練

③ 映画より 機械だらけの 手術室

④ 手術台 すべてを医師に託し 寝る

⑤ もうろうと 目覚めし視界に 妻の顔   

⑥ 術後から 左手マヒの 三日間  

⑦ 点滴・導尿・心電図 タコ足配線のごとき我(われ)

⑧ 神経マヒ・意識喪失・嘔吐(おうと) 次々起こる想定外 

⑨ 点滴は 敵にはあらず 命綱(いのちづな)

⑩ 丸十日(まるとうか)飲まず食わずで 生きている

⑪ 下の世話 されて介護を 実体験

⑫ 流動食に紙オムツ 孫より一気に 若返る

⑬ 積もる雪 二重窓の病室から 眺(なが)む

⑭ 病棟も トイレまで温室とはいかず

⑮ 病床に 陽が差すときは 風恋し

⑯ 同室の 認知老人は 一人明るし

⑰ 伏せる身の 希望の朝は ラジオ体操の歌

⑱ 懐かしき 昼の憩いの 通信文

⑲ 前向きに 病は 気から治すんだ

⑳ 黙々と 励む人見て 手本とす

㉑ 女性パワーなしに 病棟は回らず

㉒ せき・くしゃみ コロナ不安の消えぬ 相部屋

㉓ 便が出ぬ 出口付近で 渋滞中

㉔ 孫たちの 応援動画 見て和(なご)む

㉕ 気力あれど 筋肉落ちて 瘦(や)せ細る

㉖ 食は力 よく噛(か)み 感謝して味わう

㉗ 頑張れた 妻の支えが あればこそ

 

(すべてに感謝)

 

***************************************

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「思い」カテゴリーもっと見る