僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

マスターズ

2017年11月12日 | 日記
「ビートたけしのスポツ大将」を、見ています。

オリンピック選手に挑む、小学生。
すごいパワー。

トップ・アスリートを追い込む姿を見ると、
知らず、知らずのうちに、声援を送っていました。

水泳競技。
実は、この言葉を聞くたびに、私は忌まわしい過去を思い出します。

私は以前、スイミング・スクールに在籍したことがあります。

田舎の、小さなスイミング・スクール。
生徒も、元・若者ばかり。

タイムを気にすることなく、楽に泳ぎましょう。
これが、先生に口癖だった。

けれど、先生の中に一人、元・国体選手がいた。
バタフライの決勝に進んだ、選手。

その先生が、ある日、私に言いました。
「◎◎さん。マスターズに出てみませんか?」

『マスターズって、なんですか?』
未知の言葉に、私は首をかしげました。

「老若男女を問わず、水泳を好きな人たちの記録会・・・かな」
 今度、このプールが会場になるので、うちのスイミングも参加します。

 だから、◎◎さんも、ぜひ参加しましょうよ」

『そんな・・・無理ですよ。
 上手な人ばかりなんでしょう?』

「大丈夫ですって。生徒さんも、たくさん参加しますから」

そう言われて、50m平泳ぎ、25m背泳ぎ、25m自由形、
100mリレーに参加することになりました。

マスターズ、当日。
県内から、たくさんの人が集まってきました。

到着後、すぐにウォーム・アップ。
なんかプールで、すごい大きな音がしている。

飛び込む音が、違う!
パシッ!、パシッ!って、背泳ぎの手の入水音が、プールに響き渡る。

なんか、怖い。
もしかして・・・場違いなところにきてしまった?

男子50m平泳ぎの、コールがかかりました。

僕は、なぜか5コース。
隣りは、全国一位の・・・人。

笛の音がする。
「エッ・・・? どうするんだっけ?」

続いて、電子音が響いた・・・。

・・・試合終了後、家内が録画した画像を見ました。
他の選手が、25mを過ぎたときに、僕は5mラインにいた。

土左衛門・・・。
選手のはるか後方に、ぷカリと浮かぶ、貧弱な身体。

思わず、目を背けた。

羞恥で、顔が熱い・・・。

僕がゴールした時には、ほかの選手はプルから上がっていました。

他の協議も、ご想像通りです。

「マスターズって、協議経験者の大会なんだよ」
後日、福岡の友だちが、そう教えてくれた。

「なにを勘違いしていたんだ、僕は。
 馬鹿みたい」

それ以来、水泳への情熱が覚めていった。

「スイミング、やめてしまうの? もったいない。
 全種目、泳げるようになったんでしょう?

 スポーツは、楽しむものなのよ」

楽しいはずのスポーツが、悪夢になった、僕でした。
割り切れない人間は、損だな・・・。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする