僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

逸材

2017年11月13日 | 日記
左利きの あなたの手紙
右手でなぞって まねてみる

いくら書いても 埋めつくせない
白紙の行が そこにある
                「秋冬」堀内孝雄 

今日は、組寺のお寺様へ、法湯のお手伝いに行きました。

超手には、大小のカバンがふたつ。
それに、ハチ(銅製のシンバル)。

手がちぎれそうなくらい、痛い。
急な坂を、息を切らして上りました。

そんな私を、若上人の乗った車が、追い越していきました。
ちょっと、みじめ・・・。

母ちゃんが、坂の上まで上がってくれないから、仕方がないけれど。
なんかな~。

息を上がった、ハゲ親父。
来るまで上がる、若上人。

自分の人生を象徴しているようで、いやだ。

ここの若上人は、音楽家です。

日蓮宗のために、ぜひとも活躍していただきたい。
他の宗派に比べて、日蓮宗はアピールがない。

座禅もないし、精進料理もない。
千日回峰行も・・・ない。

ご祈祷は・・・?
う~ん。

唱題行は・・・?
う~ん。

そんな声が、あちこちから聞こえてくる。

そこで、若上人。
月一くらいで、本堂でミニコンサートをしてみませんか?

エッ、もう遅れてるって・・・。
それでもいいから、身延山、池上本門寺・・・本山巡りでやりましょうよ。

君のような逸材は、活躍しないと。

近所の人だけでもいいから。
話題にならなくてもいいから。

本堂に、楽器の音色が響き渡る。
この情景は、すごく好き。

心が洗われるような気がする。

なんて、夢を見ていたら、本末転倒って言われました。
そうだよね・・・。

◆ 参考文献 「秋冬」 堀内孝雄

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