仕事中、ずっと着けている膝サボーター『バンテリン』。
やっぱりこれがないとまだまだ不安なんだよねぇ……。こないだも階段駆け上がったら一段毎に両膝から、カク、カク、って音がする。そうだ、今日は膝サポーターするの忘れてた。
だからそれからもずっと、つけてるんですが、すっかりボロボロで……。サポートで来てんのかな、単なる気休め??
でもいいですわ。
こないだ、体調を崩してから、猫が朝起こしてくれなくなりました。
それまでは、必ず目覚ましが鳴る前に、可愛い声でニーニーと、起こしてくれていたのが、なぜだろう?
体調を崩した時、猫はずっと私に添い寝してくれました。いつもなら日中、一人で走り回っているのに、その日はずーっと、私の傍を離れませんでした。
きっと彼は考えたのでしょう。
「餌欲しさに、私が毎朝、早く起こし過ぎたため、大将はすっかり寝不足で体を壊してしまった。思えば早朝の餌なんか、もう小一時間も我慢すれば、女将が起きてきて同じようにくれるんだから、そうすればよかった。偏に私の辛抱が足らなかった……。すみません大将、私がわがままなばっかりに、ちょっと見た目が可愛いからって、大将の愛情に付け込むような真似をして、すみませんでした……。
でも大将、わたしは決してあなたの愛情を粗末にしたり、私物化したりしているわけではありません。こういっては何ですが、大将の一日は、私にとっての四日、私はその四日間を少しでも大将と過ごしたいんです。朝の時間とは言え、子猫の私にとっては午前中いっぱいほど、長い時間です。そして少しでもいい思い出をともに、あなたの素を、十分な天寿を全うして旅立ちたいのです。
しかしそのためには、私の寿命同様、大将の寿命も考えるべきでした。まだまだ子猫とはいえ、見た目が神がかり的に可愛いとはいえ、私は私の配慮のなさを猛省して、向後、早朝の目覚ましは控えさせていただきます」
そんなことないぞ。いつもいつも、眠いのに起こしてくれて、申し訳ないなと思っていたのは、むしろ私の方だよ。
寝てていいぞ。気兼ねなく。猫なんだから。どんどん寝ろ。お前が寝ている間も、私はそっと頭をなでてあげるから、寝ててもいい思い出を仕込んでおいてあげるから。
その代わり、長生きしてくれ。