
(1週間ほど前、横須賀しょうぶ園という所に藤の花を見に行ってきました)
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さて、
たまに、ですが、
レッスンの最初か最後にお母様に来ていただき、
生徒のピアノのミニコンサートをします。
そんなとき、私も1、2曲、ピアノを弾きます。
そういう時、必ず弾く曲がいくつかあります。
それは、おけいこの有名曲~ピアノを習っている子供たちが必ず弾く(弾きたい曲)です。
ブルグミュラーのアラベスクや貴婦人の乗馬、ベートーヴェンのエリーゼのために、
モーツァルトのハ長調のソナタ。。。
ある時、私が「エリーゼのために」を弾いていたら、
(お母さん自身もおうちでピアノを弾く方が)
「わたしの持っている楽譜と先生の弾いたのと、ちょっと違うみたいね・・・」と
お子さんと、つぶやいていました。
(きっと、同じ楽譜なのだと思います。)
私は、けっしてすごく上手なピアニストじゃないですけれど、
その曲があるべき姿、本来のベートーヴェンさんが作曲した姿で
弾こうと努力して弾いた結果が
「違う楽譜じゃないかな?」と思われたのだとおもいます。
よく子供たちが、こういう有名曲を弾くと
最初の方の よく知られたメロディは、ちゃんと弾くのだけれど、
ちょっと難しい場所に進むと、急にテンポが 倍の遅さになってしまいます。
そして、どこもかしこも、元気なフォルテの曲になっていたりします。
私が、
「○ちゃんが、弾き始めたテンポで、最初から最後まで弾くよ」と
全部同じテンポで 弾いてあげると
生徒は目を丸くします

「えっ、ココはこんなに速く弾くの!」
「あなたが、弾いていたのは、『なんちゃってエリーゼのために』
でも、少しだけテンポを遅く弾き始めること、そして、中間の難しい所を
うんと練習して、全部同じテンポで弾けるようにしよう。
そうじゃないと合格はしませんよーー」
わたしは、「なんちゃって・・・」は、やめてよ~と、よく生徒に
言っています。
ちゃちゃっと、有名どころだけを、それっぽく弾いた曲では、
それは間違いです。
そして、こどもたちは(それが子供の特権なのですが)
全部フォルテで、元気いっぱい弾いてしまいがちです。
それも、間違いなわけです。
どんなに時間をかけても、楽譜で示されたことを音楽にできるように
したいな、と思います。
「なんちゃってピアノ」はだめです。
それだったら、おうちで、1人で勝手に遊んで弾いてるだけ、と
同じ。
こういう事は、いつも言っている私がとても大切にしている事です。






自分で弾きたいから、と選んだベートーヴェンのとても有名なソナタを
練習している中学生がいます。
部活にも、塾にもいっぱい時間をとられています。
家で練習する時間は、とても少ないでしょう。
譜読みも ちょっと苦手ちゃんです。
途中で、「これは、高校生になってからやり直そうか」
と言いかけました。。。。
でも、あるときから、ぐっと進んで仕上がりも見えてきました。
すらすらと良いテンポで弾けるようになりました。
ところが、あまりに「好き

前面に出て、やたらに ritが、かかります。
気持ちが前倒しになってしまう所もあります。
ピアノと書いてあるところも、ほとんどフォルテです。
(でも、乱暴なフォルテでは、なく、ものすごく感情移入した(しすぎた)フォルテです。
う~~ん、これは、ちょっと違うなあ。
演歌っぽくなっちゃってる。
練習の過程でも、何回か 注意しましたけれど・・・・
でも、仕上がれば仕上がるほど、
「好き」が出てきて、「やっと弾けるようになった喜び」が出てきて、
あふれています

ちょっと考えてしまいましたが・・・
いまの、彼女には、これでいいな~
○をあげよう。
でも、それでは、間違った事(間違った曲)を教えた事になります。
だから、あと1、2回後のレッスンで、楽譜に指示されたように
弾いてあげようと思います。
そのうえで、もう少し大きくなったら、もう一回レッスンしようね、
という事にしようかな、と思っています。