坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

結実

2015-07-01 | レッスン室から

教える、という仕事をしている方には だれでも経験があると思うのですが


長年積み重ねて教えてきた事、伝えてきた事が 実を結んだ瞬間

や、

教え子が 何かを乗り越えた瞬間 

に 出会う時がある、と思います。







2,3週間会っていなかったら、ふっと力が抜け

なんだか突然上手になっていました、という瞬間

知らないうちに(本当は知らないうちに無意識にできるなんて事は
ありませんよ)なんだか 急に 楽譜が 身近になった瞬間



勿論、そこには 裏技や抜け道があったわけではなく

ときどき、いやーになりながらも 地道に積み重ねたことが


結実したのでしょう



今日も 中学生の生徒とそんな話をしました。



そういう「トンネルを抜ける時期」って、そう小さい子供には
ありませんね。


小学生くらいの小さいうちは、

好きだとしても
「弾かされているピアノ」
「こうしなさいと言われたから それを素直に やっている演奏」なんでしょうね。



少し大きくなって

心から 「この曲 いいなあ」「上手に弾きたいなあ」と思ったとき、

ふっと肩の力が抜けて、良い音がだせるようになるのかな。


「読めない読めない」病だった子も

今までの長い長い 地味な 勉強が実を結んで
楽譜が良く見えるようになるのは、かなり歳月が必要なんです。



そこまで 時には イライラしながらも  見守ってくださったおうちの方に
感謝ですね。


その「素敵な瞬間」を味わないで 終わらせてしまうなんてもったいないね。