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2012年2月。
PTさんにサポートしてもらって何とか自分の足で歩けるように。
歩幅は小さく、床の自分の足を置くところを見つめながらの歩行。
顔を上げて姿勢良く歩くなんてことはできません。
どこの筋肉を使って歩けばいいのかさえも分からないのですが、
床を見つめながら一歩また一歩と、とりあえず歩けるように。
リハビリ室の中を歩くのですが
ほんの15分ほど歩いただけで太ももの前の部分がパンパン。
歩くことに何の違和感も無い人(ほとんどの人ですね)には
そもそも歩くことに何の疑問も無いことでしょうが
私にとってはいちいち考えないと一歩が出ないのです。
考えただけでうまく歩けるはずもなく、
床の一点に足を運ぼうとしているだけ。
このときに使っていたのが
ほぼ大腿四頭筋だけだったようなのです。
後ろでサポートしているPTさんは足を一歩出す度に
お尻のえくぼの辺りを突っついて「もっとここを使って」。
正しい歩き方をするために、写真の右側の
体重の負荷を軽くする歩行練習器を使ってのリハビリも。
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この器具は二度ほどでNG。
体を上から釣って歩くのですが、
釣られて立っているだけで物凄い違和感が。
全く一歩が踏み出せませんでした。
結局、今まで通りの歩き方をしながら
体幹を鍛える方向に。
入院していたのは5階です。
時間になると療法士さんがベッドまで迎えに。
普通は車椅子で1階のリハビリ室まで行くのですが、
ある日のPTさんが「歩いて行こうか」。
まぁそのときは何にも思わなかったのですが
実は違う意味があったのです。
エレベーターで1階に降り
いつも通りのリハビリを終えた後、
意図することが分かりました。
PTさんが、「階段を使おうか」。
かなりハードなリハビリの後、5階まで階段で上がるのです。
これは相当応えました。
暖房は効いているとはいえ2月。
リハビリが終わって階段を5階まで上がると
頭から湯気が出るほど。
トレーナーの上半身は絞れるほどの汗。
介護士さんがビックリして
体を拭き、着替えさせてくれたものです。
to be continued