否、悲しくなるのか、憐憫の情に因るモノかは
自分でも解らない。
イヌに関し。。。
センター檻の中で泣き叫ぶ子、諦めた眼差しでボウっと
して居る子、隅っこで丸まって居る子。。。
どの子等へも不憫さを感じる事は否めない。
引き出す側に選ばれなければ、あと数日で徒手的に
この世から確実に抹殺されてしまう命。
亡くなった飼い主の傍らから離れ様としない子の
画像、動画も時折目にする。
何よりも悲しい場面だと感じるのは
事故等で亡くなった仲間を、歩道まで引き摺る姿。。。
或いは傍らにピッタリと寄り添う様。。。
イヌは仲間が亡くなった、と認識出来ないのだろうか、
と思わせる場面も見受けられる様だ。
。。。そして。。。込み上げるモノを落とさぬ様
必死になった事、それはセンターで彼等を見た時でも
繁殖屋に使い捨てにされ、餓死寸前の子等に
遭遇した際でもなかった。
勿論、身に詰まされた事は言うまでも無いが。。。
もう3年にもなるだろうか、栗橋多頭崩壊での64頭ものイヌ達の
悲惨極まりなかった現場。
鎖に繋がれたまま骨になって居る子、毛玉なのか遺体なのかすら
区別が付かぬ塊が数知れず。。。
そういった現場を目の当たりにし、
辛い、悲しいといった思いは不思議と無かったかも
知れない。。。否、苦しい思いはあったのだろう。
しかし。。。最も。。。最も、今でも忘れない体中が締め付けられる
思いがした場面は。。。
悲惨な現場から引き出し、車で15分程度走った
カインズホームのセルフウォッシュで、だった。
イヌのセルフウォッシュのブースは
当然ペットショップに在る。
その一番隅に位置するそこはガラス張りだった。
ガラス張りの窓から、丁度アクリルケースに入れられ
当に今、売りに出されて居る、生後間もない、何も知らない幼犬達が
無邪気にも、ケースを取り巻くお客に愛想を
振り撒いて居るのが丸見え。。。
ガリガリに痩せ細り、生まれて初めてシャンプーをした体を
ドライヤーで乾かされ震え乍らも身を委ねる子等と
アクリルケースが重なった。。。
これは、本当にきつかった。。。
飼い主となった主に撫でられた事も無かろう、
カラーすらもした経験も無い、彼等と
後ろ側に見える、綺麗なリボンをされた無邪気な幼犬との
明暗がワケも解らず、悲しく、唯、もの凄く悲しく。。。
4名でシャンプーに中った記憶だが、誰もそういった事を
言って居なかった。
帰路、車の中でそういった話をした覚えも
有るが、誰もそうは感じなかった様だ。
この感覚は周りからズレて居るのかも
知れない、と感じたモノだ。他にも多分、恐らく
他者と感覚が相違するかも知れない、と感じる場面は
多々。。。保護犬達の後肢が細く縮こまる姿。。。
これにはどうも弱い。。。それだけで連れて帰りたくなる。
あれから3年。。。
今でも、何故あんなにも悲しかったのか、と
自身の中で疑問が拭い去れない。恐らく永久に不明だろうが
当時を思い出しても泣きたくなる。
否、解って居る、アクリルケースの中で無邪気に
皆に微笑みかけて居た子等も、早い時期に親兄弟と
離れさせられて居る。。。そしてその親達は
人口交配に因り、多くは心身共ボロボロかも知れない。。。
解って居るが、それでも栗橋の生き残ってくれた子等の
あの健気さは、きつかった。。。
64頭の子等は、殆どが新しい終の住処を見付け、
今では恐らく、暖かな布団で眠り、美味しいご飯を食べて
居る事だろう。。。
画像は
ダラス発、コーヒー缶が頭部に引っ掛かり
衰弱した犬が救助された場面。