ココロノキンセンイ

劇団あおきりみかん 中元志津が綴る怒涛の日々、けっこう育児日記

TOP OF THE WORLD

2006-08-22 07:43:30 | 日々のできごと
以前観た芝居で、カーペンターズのTOP OF THE WORLDが流れていた。
オウムを連想させる新興宗教で「ことば」を教えられることなく育った少女が発見される。
保護され教育を受け成長し、やがて、「ことば」を覚えた少女がこの曲を聞き、「こんな気持ちを味わったこともないし想像もできない」と言う。
歌っているのは松本サリン風の事件で意識不明になっている奥さん。
現実の世界では奥さんは「ことば」を発することができないが、精神世界みたいな中では旦那さんやその少女と交流することができる。
そのシーンは明るくてでもどこか絶望的で悲しくて、今に至るまでかなり好きな作品になっている。


ある程度年を重ねると、完全無欠な幸せなどないということはわかってしまう。
仮にTOP OF THE WORLDな気持ちを味わえたらその瞬間はこの上なく幸せはずで。
でも次の瞬間からまたいろんな不安が始まってしまいそう。
頂点に立ったらあとは下るだけ。
もちろんそのカーブは、決して富士山型ではなく、山も谷もいくつもあるのだろうし、まだ上に登って行けるかもそれない。
結局幸せかどうかは、主観的な判断で決まるものだから。
どこないびつな丸でも、そのいびつさまで、楽しめるようになれたらいいなと思う。