はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

クマの脱走

2005年03月08日 | クマ
先日のことだった。

いつも散歩から帰り、ハイジと勘九郎を家に入れるまでクマを外につないでいる。
昨日は、そこへ猫が通ったらしい。
クマは「ワン!」と大きな声をあげた。
いつもはそれから「ワワワワーン!」と始まるのに続きがない。
行って見るとつないであったはずのリードがはずれてポツンと残っていた。
リードの金具がきちんと止まっていなかったようだ。

私は青くなった。
とっさに過去の事が頭をよぎった。

何年か前に私の不注意からクマが脱走し、近所の天敵の柴犬の家に喧嘩を売りに行った。
大騒ぎになり仲裁に入った私は、右手中指を噛まれ、3ヶ月以上も病院通いをする大怪我を負った事がある。
またそこのお宅に飛び込んだら大変だ!

私の家の近所はまだまだ犬を外で飼っている家がほとんどで、散歩の途中でもずいぶんあちこちの家から吠えられる。
そこのお宅でなくてもクマを吠える家も多く、クマが飛び込んで行けばまた大喧嘩になる恐れがあった。

私はまず最初に一番近いお宅に行って、喧嘩をさけるために犬をとりあえず、家の中に入れてもらおうとした。
玄関前で大きな声で呼んだけれど、気づいてもらえず、代わりに飼っている犬に激しく吠えられた。
それをクマが聞きつけて飛んできても困ると思い、クマが来たら入り口で抑えようと待ち構えた。
でも、その日クマは天敵の柴犬よりも猫に興味があったらしい。
別のお宅の庭に入って行くのが見えた。
私も必死でおいかけた。
でも、クマはあちこちをものすごいスピードで走り回っていた。
とても捕まえられるものではない。

仕方なしに家の前まで来ると、クマがまた別の場所に走っていくのが見えた。
一か八かと思って、私は地面にすわり込んで
「クマー、ごはんよー」
とやさしい声で言ってみた。
するとクマはクルッと振り向いて、スタスタと私のそばにやってきて、私の手の中を覗き込もうとした。
そこを即座につかまえて家に連れて帰った。

ハアハアと息が切れたままの私は怒る気力も失せていた。
『何事もなくて良かったー!』という安堵感から玄関にへたり込んでしまった。
クマは恐る恐る私のそばに寄って来た。
足を洗おうと抱き上げたら、クマはブルブルと震えていた。
多分、叱られると思ったのだろう。
以前脱走して私が大怪我をしたときに子供たちからこっぴどく叱れた。
それを思い出したのかもしれない。
脱走したら叱られるというがわかっていても、追いかけるものを見てしまうと歯止めが利かなくなってしまうらしい。
足を洗って部屋に入れると、いつもは、「ガゥゥゥ~」と勘九郎とじゃれあいが始まるところだけれど、勘九郎の挑発にも乗らずに、いつまでも情けない目をしてショボ~ンと小さくなっていた。


その時のクマ


これだけ反省しているのに、また同じ事が起きると、同じように脱走してしまうところが始末が悪い。


最新の画像もっと見る