私の近所に犬好きのおじさんがいます。
以前にも書きましたが、おじさんは脳の血管の障害で、手足が不自由です。
おじさんは、そのリハビリのために毎朝散歩をしていました。
犬好きのおじさんは、通り道にいるワンコに声をかけながら散歩するのを楽しみにしていたようです。
おじさんが好きなのはクマのような中型犬らしく、勘九郎やハイジのような犬はあまり好みではないらしい。
なので、おじさんの朝のあいさつは、毎朝決まって
「クマ、おっはよー!」
です。
声の大きな人だったので、休日の朝はそのおじさんの声で飛び起きることもありました。
雨の日以外は毎朝歩いてくるおじさんですが、クリスマスイブだけは違います。
24日のイブは必ず車に乗ってやってきます。
そして、クリスマスプレゼントと言ってドッグフードの缶詰を置いて行ってくれます。
私の家だけでなく、おじさんが声をかけるワンコのいる家すべてに缶詰を配っていたようです。
3年前くらいからでしょうか、おじさんが来る回数が徐々に減ってきました。
そして、2年ほど前からは、ほとんど顔を見ることはありませんでした。
たまたまバッタリ会ったおじさんに話を聞くと、何度が倒れて入退院を繰り返し、リハビリのための散歩の距離も短くなり、私の家までは遠すぎてとても歩けなくなってしまったということでした。
以前、おじさんの家を聞いたことがあるので、たまにおじさんの家の前を通ると
「おじさん元気でいるのかな?」
と話しました。
でも、お宅を訪ねるほどの関係でもなく、ご家族の事もよくわからないので遠慮をしていました。
去年のクリスマスイブの事です。
家の前に車が止まり、バタン!と車のドアが閉まる音がしました。
その後ピンポーンというチャイムの音。
宅急便でも来たのかなと思い玄関に出てみると、立っていたのはおじさんでした。
「もう、歩けなくなっちゃってね。散歩もしてないんですよ。」
ということでした。
「でも、クリスマスプレゼントだけは渡したいと思ってね。」
といつもの缶詰を持ってきてくれました。
そうして、それからまた別の家々を回ったんだろうと思います。
先週の土曜日、自治会の回覧が回ってきました。
訃報でした。
おじさんと同じ苗字です。
おじさんの名前までは知りませんでしたが、訃報に書かれている住所をネットで調べてみました。
すると、以前おじさんから聞いた場所でした。
やはり、亡くなったのはおじさんだったようです。
家族の方たちは我が家の事は知らないとは思いましたが、主人がお通夜に行ってきました。
「本当はクマと勘九郎をお通夜に連れ行きたかったよね。」
と話しました。
翌日の散歩のとき、私は散歩コースを変えておじさんの家の方に行ってみることにしました。
そして、クマと勘九郎と一緒に
「おじさん、ありがとう」
と言いました。
明日はクリスマスイブですが、もうおじさんが来ることはありません。
そして、おじさんの
「クマ、おっはよー」
という声を聞くこともありません。
以前にも書きましたが、おじさんは脳の血管の障害で、手足が不自由です。
おじさんは、そのリハビリのために毎朝散歩をしていました。
犬好きのおじさんは、通り道にいるワンコに声をかけながら散歩するのを楽しみにしていたようです。
おじさんが好きなのはクマのような中型犬らしく、勘九郎やハイジのような犬はあまり好みではないらしい。
なので、おじさんの朝のあいさつは、毎朝決まって
「クマ、おっはよー!」
です。
声の大きな人だったので、休日の朝はそのおじさんの声で飛び起きることもありました。
雨の日以外は毎朝歩いてくるおじさんですが、クリスマスイブだけは違います。
24日のイブは必ず車に乗ってやってきます。
そして、クリスマスプレゼントと言ってドッグフードの缶詰を置いて行ってくれます。
私の家だけでなく、おじさんが声をかけるワンコのいる家すべてに缶詰を配っていたようです。
3年前くらいからでしょうか、おじさんが来る回数が徐々に減ってきました。
そして、2年ほど前からは、ほとんど顔を見ることはありませんでした。
たまたまバッタリ会ったおじさんに話を聞くと、何度が倒れて入退院を繰り返し、リハビリのための散歩の距離も短くなり、私の家までは遠すぎてとても歩けなくなってしまったということでした。
以前、おじさんの家を聞いたことがあるので、たまにおじさんの家の前を通ると
「おじさん元気でいるのかな?」
と話しました。
でも、お宅を訪ねるほどの関係でもなく、ご家族の事もよくわからないので遠慮をしていました。
去年のクリスマスイブの事です。
家の前に車が止まり、バタン!と車のドアが閉まる音がしました。
その後ピンポーンというチャイムの音。
宅急便でも来たのかなと思い玄関に出てみると、立っていたのはおじさんでした。
「もう、歩けなくなっちゃってね。散歩もしてないんですよ。」
ということでした。
「でも、クリスマスプレゼントだけは渡したいと思ってね。」
といつもの缶詰を持ってきてくれました。
そうして、それからまた別の家々を回ったんだろうと思います。
先週の土曜日、自治会の回覧が回ってきました。
訃報でした。
おじさんと同じ苗字です。
おじさんの名前までは知りませんでしたが、訃報に書かれている住所をネットで調べてみました。
すると、以前おじさんから聞いた場所でした。
やはり、亡くなったのはおじさんだったようです。
家族の方たちは我が家の事は知らないとは思いましたが、主人がお通夜に行ってきました。
「本当はクマと勘九郎をお通夜に連れ行きたかったよね。」
と話しました。
翌日の散歩のとき、私は散歩コースを変えておじさんの家の方に行ってみることにしました。
そして、クマと勘九郎と一緒に
「おじさん、ありがとう」
と言いました。
明日はクリスマスイブですが、もうおじさんが来ることはありません。
そして、おじさんの
「クマ、おっはよー」
という声を聞くこともありません。