はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

ウォーキングで出会う人たち

2019年08月06日 | 出来事

相模川の土手をウォーキングコースにするようになってから、色々な人と出会い、顔見知りになりました。土手を歩く人は多く、今の季節は特に早朝に歩く人が多いので、多くの人と出会います。その人たちに私は、自分の中でニックネームをつけています。

 「柴犬の人」「畑のおじさん」「マスクの人」「迷彩色おじさん」「バードウォッチングの人」「夫婦でノルディックの人」「タオルのおじさん」「鈴を持った猫のエサの人」「夫婦連れ」「親子風の二人」「仲良し二人連れ」「ノルディックおばさん」など、もっともっとたくさんの人と出会います。

私が「お化粧の人」と言っている女性がいます。その人は早朝にもかかわらず、バッチリお化粧をして歩いています。たぶん、私よりは若いと思います。体格は私より横幅があるのですが、とにかく歩く速度が早い。両手を大きく振って、かなりの速度で歩くので、私はいつも抜かされてしまいます。一度、彼女に抜かされないようにと私も早足で歩いたことがあるのですが、疲れてしまい、家に帰ったらぐったりしてしまったので、それからは追い越されても、無理をせずにマイペースで歩くことにしています。

ひと月ほど前、いつものように土手を歩ていると、「お化粧の人」が道端でうずくまっていました。遠くから見て、ただ立っているだけはないように見えました。座ったり、かがんだりしていて尋常ではないと思い、私は走ってその人のそばに行きました。「どうしたんですか?」と声を掛けると、彼女は、「歩いていて転んだ」と言います。「前のめりにドーンと転んだので、もしかしたら肩を骨折したかもしれない」と言います。転ぶと普通手を出すので、手を骨折するものだと思いましたが、彼女は、肩のあたりを痛そうに押さえていました。どういう転び方をしたのかな?と思いました。でも、先日テレビで、年を取ると転んだ時に手が出なくなり、顔を打ったり、肩を打ったりすると聞き、納得でした。でも、彼女は私よりは若そうなのに・・・と思いました。

彼女は、心配する私に「主人に電話して、迎えに来てもらうことになっているので、大丈夫です」と言います。何ができるわけではありませんが、ご主人が来るまで私も一緒に居ようと思ったのですが、その人は「大丈夫だから行ってください」と言って、私が歩く方向とは逆の方向に歩いて行きました。私も以前、ウォーキングの途中でお腹が痛くなった時、本当はうずくまっていたかったのですが、他の人に心配をかけるのは嫌だと思い、主人が迎えに来るまで歩こうと思い移動しました。そんなことがあり、彼女の気持ちもわかる気がしたので、私はそれ以上は声をかけずに、ウォーキングを再開しました。その後どうしたのかな?と思いながら時が過ぎていましたが、それから一か月くらい経った頃、久しぶりに彼女と会いました。骨折はしていなかったそうですが、しばらく動けなかったそうです。「一か月もかかってしまいました。何もしないでゴロゴロしていたら、太ってしまって・・・」と言っていました。もともと体格の良い人だったので、どのくらい太ったのかわかりませんが、それ以来、彼女の歩く速度は遅くなり、私が追い越されることはなくなりました。無理をしない程度の速度で歩き、転ばないように気を付けているんだろうと思いました。

私が「バイザーの人」と呼んでいる女性がいます。その人は、背がすらっと高く、見るからにスポーツウーマンという感じの人です。私より、ずっと若いと思います。かなり歩く速度が速いので、何かスポーツをしている人かな?と思っていました。ある時、いつものようにその人に追い越された時、「おはようございます。どの辺から歩いてこられるんですか?」と声をかけられました。それをきっかけに同じ方向を歩くときは、彼女と話をしながら歩くようになりました。彼女の速度は相当早いのですが、私の速度に合わせてくれて、色々な話をしながら歩きます。お互いの弟の事や孫の事など、身の上話のような事をするようになりました。スポーツウーマン風だなと思っていましたが、彼女は、ダンスとテニスをやっているということでした。「本当は走りたいんですけど、朝から走るのは良くないかな?と思って早足にしているんです」と言っていました。たまに走っているのを見かける事があるので、やっぱり歩くより走りたいんだなと思いました。

ギョロ目の人と呼んでいる女性がいます。その人との出会いは相当古く、以前もたまに話をすることがありましたが、先日、久しぶりに同じ方向を歩くことがあり、久しぶりに話をしました。その人は、以前はよく3人で一緒に歩いているのを見かけたので、そのことを言うと、その人たちは、現在、二人とも身体を壊して歩けなくなっているということでした。そして、その前にも一緒に歩いていた人が3人いたらしいのですが、「3人とも亡くなってしまったのよ。」と言っていました。今では、毎朝、一人で歩ているようです。

それから、私が「体操のおばあさん」と呼んでいる人がいます。私が土手に出るとすぐに目の前で体操をしているおばあさんの姿が目に入ります。顔の深い皺からして、私よりはるかに年上だと思います。でも、その人の動きは早く、身体も柔らかくて体操している姿を遠くから見ると、とても高齢には見えないおばあさんです。あまりに激しい動きで体操をするので、びっくりします。私はその人に出会うと「おはようございます」と声を掛けます。それでもその人は知らん顔をして、目も合わせず、苦虫を噛み潰したような顔で通り過ぎます。でも、徐々に私が挨拶をすると、一応は挨拶を返してくるようになりました。「私の事が嫌いなのかな?」と思ったりしていました。そんな時、ここ一週間くらい、そのおばあさんの姿を見かけませんでした。少々小雨が降ったくらいではウォーキングと体操を休むような人ではないので、何かあったのかな?と思っていました。そして、一週間経った頃、久しぶりにおばあさんの姿を見て、以前のように「おはようございます」と声を掛けました。すると驚いたことにおばあさんは、にこっと笑って「おはようございます」と返して来ました。おばあさんの笑顔を見たのは初めてでした。それからは、おばあさんの方から笑いながら声を掛けてくることもあります。おばあさんに何があったのかわかりませんが、私にとっては、おばあさんの変化が一番うれしい出来事かなと思います。


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