「今日も雨か」
苦虫を嚙み潰したような
表情で
フロントガラスを
叩きつける雨を見る僕
でも
本当は
ちょっと
ラッキーだって
思ってる
雨だから
キミを家まで送る口実が
出来たから
「明日も雨だといいのに」
キミが不意に呟いて
慌てて口を噤んだ
ハンドルを握りながら
僕の心臓の鼓動が跳ね上がる
「今のは……?」
「……だって明日も雨なら
一緒にまた帰れるから」
はにかみながら答えるキミ
キミも僕と同じ気持ちなのだろうか
そう思いつつ
次の一手に悩む僕
明日も雨なら
それまでに
次の一手を考えて
この恋を叶えたい