word worlds

日々思いつくまま綴ってます恋愛詩、その他諸々。たまに過去に書いた詩も載せています。

just in time

2024-11-05 19:49:45 | ショートショート



好きだと思った時は
もう遅いのか

キミの心の中には
僕じゃない
別の誰かがいるみたいだ


「好きな人
いないって
言ってたのにな」

思わず漏れた独り言に
助手席のキミが反応する


「ごめん
ずっと
嘘ついてた」


「会社の人?」

尋ねる僕に

「言わなきゃダメ?」


困惑した表情のキミ

車のハンドルを握りながら
僕はキミの言葉を待つ


答える代わりにキミは
僕を指さした


赤くはにかんでる
キミを見て

僕の心臓が
強く音を立てる


こんな
奇跡があるなんて

そう思う僕は
大袈裟なのか


でも良かった

キミの心の中にいるのは
僕なんだね


信号待ちで
迷わず僕は
キミにキスをしてから


「好きだ」

って告げた











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