小学生のための 千字文漢字練習プリント

古代の中国で生まれた千字文で漢字を学ぶプリントです。
1日20分ぐらい。親子で取り組んでみてください。

91・92 交友投分 切磨箴規

2022年02月02日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《交友投分 切磨箴規》のプリントをアップしました。

 そしてブログでは「分」に注目しました。

 

 漢字の成立ち辞典をみると、分には「二つにわけ離す」というイメージがあり、そこから、

 粉 米をバラバラに分けたもの。粉。

 紛 糸がバラバラに分散して乱れる。紛糾。

 貧 分(分散する)+貝(財貨)で、財貨が分散して乏しくなる。貧乏。

 頒 分+頁(あたま)で、人数分だけものを分ける。頒布。

 雰 分+雨で大気中に分散して立ち込めるもや。

 盆 分(左右に分かれる)+口で、口が左右に大きく開いた皿。

 扮 身づくろいをする。

 と、なるそうです。仲間の多い字でした。

 

 ちなみに、字の使い分けについてもふれておきます。

 交 もとの素材が判別できる。「カードを交ぜる。子どもに交じる」

 混 もとの素材が判別できない。「コーヒーに、ミルクを混ぜる。絵の具を混ぜる」

 

 分 「道が二つに分かれる。敵味方に分かれる。人生・勝敗の分かれ道。評価が分かれる」

 別 一緒にいた身内や友人と離れる。「家族と別れる。喧嘩別れ」

 

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

 子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。

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89・90 孔懐兄弟 同気連枝

2022年02月02日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《孔懐兄弟 同気連枝》のプリントをアップしました。

 このプリントでは「弟」に注目しました。

 

 漢字の成立ち辞典によると、弟は「兄弟の序列で年下の方」を意味するふたまたの棒の形に、紐が下から上に巻いている図で、

 「下から段々と上にあがる」

 「低い」

 「低く垂れる」

 というイメージがあるそうです。ここから、

 第 弟(下から上に段々になっている)+竹で、竹の節のように一段一段と順序があがる。

 悌 年下の者が目上にしたがうこと。

 梯 下から段々と上っていくはしご。

 涕 下に垂れ落ちる涙。

 となるそうです。

 ちなみに、「兄」はどうかと思って辞書を引くと。。。

 兄には「比べてみて大きい方」というイメージがあるそうですが、おなじグループにいたのは「況」だけ。

 兄って、孤独なのかもしれません。

 

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

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87・88 諸姑伯叔 猶子比児

2022年02月02日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《諸姑伯叔 猶子比児》のプリントをアップしました。

 そしてブログでは「児」に注目しました。

 

 児の旧字体は「兒」で、囟(シン・頭蓋骨が完全に閉じていない頭)+人(子ども)を描いた図形です。

 漢字の成立ち辞典によると、兒には、

 「小さい」

 「丈が低い」

 というイメージが共通してあり、ここから、

 睨 体を低くしてにらむ。睥睨。

 のほか、

 霓 小さい虹。

 鯢 メスの鯨。

 麑 鹿の子ども。

 などもあるそうです。読みはみな「ゲイ」ですが、霓・鯢・麑は知らなくても問題ありませんね。ただ兒のイメージがわかっていれば、なんとな文脈から意味がわかると思います。

 

 今回のプリントでオニのようにでてくる親戚の表記は、わかりづらいですよね。

 整理すると。

 姑  父親の姉や妹

 姨  母親の姉や妹

 伯父 父母の兄

 叔父 父母の弟

 伯母 父母の姉

 叔母 父母の妹

 とりあえず、伯がうえで、叔がしただと覚えておけば大丈夫でしょう。

 ほんのひと昔まえは、どこのウチにも親戚がたくさんいたと思います。

 日本は(中国も)少子化がすすんでいるので、伯・叔はいずれ死語になるかもしれませんね。

 

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

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85・86 外受傅訓 入奉母儀

2022年02月02日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《外受傅訓 入奉母儀》のプリントをアップしました。

 そしてブログでは「訓」に注目します。

 

 訓という字の右側、つまりつくりは、みてのとおり「川」です。

 漢字の成立ち辞典によると、つくりになった川には、

 「ルートにしたがう」

 「筋をなして通る」

 というイメージがあるそうです。まあ、まさに文字どおりです。そこから、

 順 川(ルートにしたがう)+頁(あたま)で、頭を所定のルートに向けてしたがうさま。順序。そこから素直・逆らわない。従順。

 訓 川(筋をなして通る)+言で、物事の筋道を通して教える。教訓。そこから読む。訓読。

 巡 川(ルートにしたがう)+辶(行く)で、ルートにしたがってめぐる。巡回。

 馴(ジュン) 馬を素直にしたがうようにさせるさま。馴致。

 釧(セン) 腕にとおす輪。地名で釧路。

 侃 信(まっすぐ進むの省略形)+川で、川の流れがまっすぐ進むように、性格がまっすぐでくじけないこと。侃侃諤諤。

 となるそうです。今回のイメージは、かなりストンと理解できます。

 

 これまでもあったと思いますが、今回のプリントには意味によって読み方が変わる単語があります(受領:受け取るは「じゅりょう」、平安時代以降、実際に現地に赴任した国司は「ずりょう」)。

 いまさらですが、さいしょは親がプリントを読み上げてください。一文を読んだら、聞いていた子どもが声に出しておなじところを読みます。

 そのとき、「ここは昔の国司、いまでいえば知事みたいなものかな。それを意味するときは、ずりょうって読むんだよ」などと教えてあげてください。

 2日目からは、子どもが読み上げて、つっかえたり、まちがったときは親が正しい読み方を教えてあげてください。

 読めなかった単語は、2〜3回くりかえすといいです。

 読み上げだけなら10分もかからないと思います。

 わが家では、ある意味、これが子どもとの大切な時間になっています(娘が歓迎しているかは、別としても)。

 ある意味、親子のふれあいの機会にもなります。

 ぜひ親子で、プリントを進めていってください。

 

 なお、リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

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