嗚咽

2014-09-16 09:16:21 | 日記

 

人の歌 私たちの時代は この歌に 時部の人生を投影させていたのだろうか。

いつも知らぬ間に この歌輪口ずさんでいる。

 

いまどき の人には 奇妙な爺である。

「海 行かば 水藻かばね

 山 行かば 草むすかばね

大君の 辺にこそ 死なめ 省みは せじ。」

丁度、昭和天皇 実録が出版されているとき

 

私にとって  大君とはなにだったんだろう。

父が 難病に絶えながら 寝込んでから10日目になくなった。

苦しかったのだろう。

私に 開腹を頼むように 腹部をたたいた。

父が生きを引き取る瞬間 激しい嗚咽が私をお去った。

身体障害者の父が 生涯かけた 桃源郷のむらつくりは

将に死に物狂いの戦いであった。貧しさとの戦いだったから

一夜を泣き明かした。

私にとっての大君は父だったのかもしれない。

 


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