代理母をテーマにしたNHKドラマ「燕は戻ってこない」、最終回となりましたね。(以下ネタバレありです)
とうとう父親のわからない双子が産まれました。
リキが入院中に搾乳していた母乳の色が白かったので、初乳はもっとオレンジ色だけど。とかしょうもないことを考えていました。
つまり出産や新生児ってものはホントやってみないと、会ってみないと、わからないものだと思います。全員が同じわけでもないですし。
リキ(石橋静河)は「こんなに大変だと思わなかった」的な事を言っていましたし、妻の悠子(内田有紀)は双子の赤ちゃんを見たとたん欲しくなっちゃうし。
しかし私がいちばん奇妙に感じたのは、稲垣吾郎演じる草桶基です。あんなに自分の遺伝子に拘っていた人が検査もせずに「僕の子だ」なんて本気で喜んでいる様子だったので、若干気味悪さすら感じました。いやその感情、どこまで長続きするんだ?と。
ただやっぱり、生殖医療で命をコントロールしていたつもりが、赤ん坊という力強い命にコントロールされているなあ、とまた改めて思ったことでした。それは、リキのさいごの行動、女の子だけ連れて出ていくことについても言えることです。
結末は納得いかないという人もいると思いますし、私も原作を読んだ時は若干もやもやしました。(貧困母子家庭の再生産じゃないのか?と思ってしまうし)
ですが、あの子たちは誰かの子どもと言うよりは、たくさんの愚かな大人たちを操ってこの世に到来した命。
と思えば、むしろ父親は誰かなんてわからない方がいい。リキの子であることは確かだし、父親はいない、と考えても良いのかな、なんてことを思うのです。