先週、母方の実家の墓参などのため、レンタカーでプリウスを借りました。1,800cc のモデルだったのですが、往復 800Km の道のりを無給油で走破し、まだ燃料インジケータは2目盛りも残っていました。いやはやビックリ。
運転席の前にある情報パネルによれば、平均燃費は 24Km/l とのこと。なかなか気分のいいものです。
じつは私はこれまでただの一度も、自分の自動車というものを持った経験がありません。そのため例えば、ガソリンがいま1リットルいくらするかということには、まったく関心がありません。しかし過去に 10 年間、職業運転手をやっていたという経験があったりします。
そんなわけで私とクルマとの関係は、ちょっと特別なものかもしれません。
私は 20 代の前半、トヨタレンタカーに勤めていました。
最初のうちは営業所勤務で、お客さんと接する「レンタカー屋さん」だったわけです。実際の仕事内容といえば、そのほとんどが洗車と回送です。
そのころ洗車機を使った洗車もないわけではありませんでしたが、ほとんどは手洗いでした。ワンボックスタイプや30人弱が乗れるマイクロバスなどとなると、ひと苦労したものです。
また回送というのは、レンタカーを別の営業所やディーラー、お客さんの所へ持っていったり、引き上げてきたりする仕事です。ドライブ気分になれることもたまにはありましたが、やはり時間を気にしながらの仕事になります。
そんな仕事をしているころから「自分も車を所有せず、レンタカーがいいなぁ」と思うようになり、まさにその通りの人生を歩んでいるような次第です。
おかげで、といいましょうか、ガソリンの価格や自動車保険のこと、車検や法点のことなどまったく気にかけたこともありませんし、クルマ用品を購入したり、社内外を飾ったり、クルマいじりや洗車すらも、私の人生にはないものです。
かといって、まったく車に関心がないというわけでもありません。まぁ使いきれないほどの金があれば、なにか1台買うのかもしれませんが、それでも単に「心配事」と「メンドウ事」が増えるだけというような気も致します。
とうぶん、「レンタカーとタクシーを上手に使いこなす」という信条は変わらない気がしています。
レンタカー会社勤務時代に大型免許を取って、その後に職業運転手を 10 年間していたこともあり、スポーツカーからマイクロバス、トラックなど、いろんなものを運転した経験があります。そんな自分の過去を考えてみると、クルマ好きというより運転そのもの、オペレーションが好きなのだという気がします。大型は大型なりの、スポーツカーはスポーツカーの、特殊車両にはまたそれなりの運転感覚、そして交通社会とのかかわり方というものがあります。その違いを感じるのも面白いものです。
写真は今回の 800 Km 走破の帰り道、東名高速道路上り線、日本坂パーキングエリアの食券です。ラッキーナンバーの「777番」だったので、ケータイ電話で撮影しました。正直、小っ恥ずかしい感じがしましたが。
もう一枚の写真は、静岡県掛川市の JR 掛川駅近くにあるビアレストランでの一枚。ベルギービールを中心に多くの種類のアルコール飲料や料理が魅力です。「修道院ビール」とか「トラピスト・ビール」などと呼ばれる種類のものも、名前だけでなんだか中世にタイムスリップするような酔い心地を楽しめそうです。