ご存知の方も多いと思いますが、この歌(詩)がブームのようですね。私は昨日、知人から教えてもらい、YouTube で視聴しました。
いってみれば、まぁ「千の風」とおなじ、「命系」の歌です。
メロディはともかく、歌詞は非常にストレートでリアルなものです。そしてなにより、私が以前から考えていたこととおなじだったので、正直いって「よく、詩にして楽曲にしてメディアに載せてくれた」と思いました。
私がここで思い出したのは、「内観」という言葉です。
じつはビジネスホテルチェーン「東横イン」の部屋に置いてあった本で、そこで初めて知ったものなのですが、このホテルチェーンの創業者(だったかな)が推奨し、同社の社員教育にも利用しているものです。
「宗教ではない」とあえて、その本の冒頭に書いてあります。ようするに、静かな部屋で壁に向かって座り、幼いころから親や兄弟をはじめ、すべての他者が自分にしてくれたことを、ゆっくりすべて思い返してみる、という心理的作業をおこなうものです。いかに、自分は人様に支えられて育ててもらえたのか、生きているのかということを実感し、感謝の気持ちで日々を送れば、自分も人も幸せになって行く、ということです。
もうひとつ、この詩を読んだときに思い起こしたのは、生命の輪廻と、その生命が持つ意識レベルとでもいうものです。人はみな幼いときは、より動物的な存在であり、だんだんと知的な人間に成長していく。そしてまたゆっくりと衰えていく。最後に残る欲望は食欲だけです。幼い日々は朝日が昇るとき、老いて行く日々は夕日が沈む前の時のような気がします。世の中を照らし、万物にエネルギーを与えるのは難しいけれど、低い位置から赤い光で、静かに広い空を茜色に染め上げる力があります。
地球は遠い昔から自転し、月は地球を回り、それらはともに太陽の周りを公転し、太陽系は銀河系を回る。いろんな意味で世界最先端となった日本では、それゆえに命についての関心が高まってきているという気がします。これも自然な流れなのかもしれません。
私の勤務先の職場ポータルサイトに「格言・箴言」というコーナーがあり、ビジネスマン向けの心に残る言葉を毎週掲載しています。今度、「あなたの実力の半分は、他人の力によって成り立っている」というような言葉を掲載予定です。
このようなことに気づくこと、時々思い返してみることはとても大切ですね。
養母が入院している病院や、以前お世話になった介護施設の人は、もうこの詩を知っているかもしれません。きょう、面会に行ったときに聞いてみます。
2009年6月14日6:36
「手紙 ~親愛なる子供たちへ~」の歌詞はこちら↓
http://www.teichiku.co.jp/artist/higuchi/disco/cg17_lyric.html