檄文!!サッカー

熱くなり、何より愛すべきサッカーについて書きます。
その過程で得られた市民意識を元に、世情についても論述中。

浦和レッズが露呈した(天皇杯)柏戦での脆弱性

2016年01月07日 15時23分35秒 | Jリーグ+日本代表+アジア

 

_浦和の『シュート練習』、柏の『守備練習』がクローズアップされた試合でした。

そんな中で、それぞれのチームが積み上げた持ち味を披露する時間帯は120分間。

FWの質がそれぞれ対敵する選手を上回れないばかりに、消極的なゲーム運びにならざるを得ませんでした。

 

_そんな中で、浦和は明らかにチームのリスクマネジメントを欠いたシーンがありました。

 

_柏ボールのスローインが、浦和の陣内の右サイドにて続けて行われました。

この際の浦和はJ2下位に沈むクラブの様な、酷く安定性を失った対応になっていました。

押し込まれた状態で、ピンポイントでのロブボールを入れられる事。

この様な状況において、浦和のバックラインが完全に浮き足立ってしまっていたのです。

 

_特別、柏がこういったプレーに優れている訳ではありません。

しかし様々な制約と、浦和の日々の練習によるルーティンワーク。

これが災いし、浦和の守備陣に受容量(キャパシティー)を超過した負荷が掛かっていた。

個人的には、そう説明つけるしかありません。

 

_試合における日本人のメンタリティーは、様々な指導者が指摘しています。

そこから導き出される結論は、『目立つミスは犯さない』工夫に傾斜する事です。

例えば新人を起用するにあたって、途中出場から仕上げていったり……。

若い選手ならば、あえてセカンドチームで中心的な役割を覚えさせたり……。

負荷に合わせた、様々なアプローチがあると思います。

 

_目立つミスを犯さない為には、味方の距離感と連携が最重要になります。

そして最適な距離感は、刻一刻と変化します。

そして同じメンバー構成であったとしても、配置によってもそれは当然変わってきます。

そういった微修正や、展開を先読みしたサポート意識が浦和には欠如しているのです。

 

_各人それぞれ脳が心地よいと感じる状況を、『コンフォートゾーン』と形容しています。

浦和はコンフォートゾーンを生み出すシステムが、相手チームに脅かされた時。

つまり、戦い方を相手に合わせなければならない状況。

こういったシーンで、ディフェンスラインとその他のメンバーにおける温度差が致命的なのです。

コンフォートゾーンに浸りきった、ディフェンスライン以外のメンバーに一番の問題があります。

適切なタイミングで、ディフェンスラインを助ける術を持ち合わせて居ないのです。

 

_つまり、浦和はバックラインが孤立した時に……。

普段通りにプレー出来ないばかりか、心理的負荷によるクオリティー欠如すら起こす危険性があるのです。

こういったチームは、ロイ・キーンやドゥンガといったキャプテンシーのある選手に頼るか……。

バックラインの守備方法を、作り変えてしまう事が現実的でしょうか?

現在はFWのクオリティーが相手を上回れない時に、顕在化するだけなので……。

優先順位の上では、得点力よりも軽視されています。

 

_スロベニア人CB、イリッチ獲得によりどれだけキャパシティーが向上するか?

西川周作選手が、手術から復帰後のプレーに安定性を欠く様だと……。

その上積み分も、真価を発揮する迄に時間が掛かるでしょう。

仮に外国人枠の全てを費やして……。

3バックを採用し、GKも外国人選手にして……。

キャパシティーの高い選手達で、構成した場合。

浦和のコンフォートゾーンを維持しても、機能する可能性はあります。

 

_ミシャのサッカーを体現するにあたって、日本人のメンタリティーや……。

練習だけでフォローしきれない問題点が、浮き彫りになっている訳です。

本田圭佑選手が最近語った内容は、捻じ曲げて報道されましたが……。

一人の選手が、チームを一変させる事は期待してはいけない様です。

それこそ、ドゥンガやロイ・キーンをサッカー界が輩出出来るかどうかにかかっています。

 

_彼等は育成プログラムで育った訳では無く、長い年月をかけて到達したプレーヤーの一人なのだから。

浦和には、内舘秀樹(現浦和 広報スタッフ)というリーダーシップを発揮したプレーヤーは存在していました。

彼を抜擢したのはオフトですが、試合で使ってみなければ分からない状況だった事を忘れてはいけません。

クラブの姿勢だけでなく、サポーターがクラブの屋台骨となるべき選手。

彼等の成長を見守る姿勢も、今後を左右するファクターとなり得ます。



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