Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

1ヶ月お試しで雌鳥飼育

2012年10月22日 | おもしろい人・おもしろいもの
 コペンハーゲン郊外のTaastrupに引っ越し、庭付き1軒家に住んではいるものの、なかなかノアブロ70平米のアパート時代に憧れていたガーデニングなどをいそいそとする夢は果たせていません。
 というのも、階下に住む義姉のだんなさんCがこれまで庭の手入れをしていたので、私が紫蘇や日本の野菜を植えるスペースがない…。ていうかスペースはあるんだろうけど、なんとなく彼が大切に育てているバラ達の横にししとうとか植えるのが気が引けるのです…。私達の居住スペースが2階ということもあり、ガーデニングのためにいちいち庭に降りていくのも実は面倒だったりもするし。

 芝アレルギーのCのために、夏は週に1回の芝刈り(広いのでけっこうな肉体労働)、年に1回は垣根をきれいにカットしたりと、そういうことはやらされているけど、実は面倒くさくて仕方なく「芝生なんていらない!コンクリートでいいんだ!自宅にバスケットコートができていいじゃないか!」とヤケになっているH氏は、苺やベリー類が収穫できる夏以外は、ほぼ庭を活用することもありません。

 しかし、家の向いにあるコレクティブハウス(大きな屋敷を複数人でシェア。夕飯を一緒に食べたりとヒッピーな生活をしている)が、夏から鶏を飼いだしたのがきっかけとなり、「なんかヒュゲそう!毎日新鮮な卵も食べられて、残飯も処理してくれるし、いいじゃん!」と、私達も庭で雌鳥を飼うことにしました。

 しかし、インテリアコンサルタントである義姉から「臭いしうるさいし、だいたい庭の景観が崩れるから嫌!」と反対意見が。2世帯住宅というのは、色々協力し合ったり、子供同士も遊べるし、良い事がたくさんですが、こういった反対意見が出た場合、話し合いで折り合いをつけていかねばならず、すぐに自分たちの望むようには事をすすめられないのが難点です。
 義姉の猛反対に遭い、「共同の庭なのに」とちょっとムッとしながらも、なんとなく流されそうになっていた庭de鶏プランだったのですが、なぜかH氏はどうして~も鶏のことを諦められず、「じゃあお試しで1ヶ月飼ってみて、鶏がいかに素晴らしいか証明しよう!」と、とあるところから雌鳥2羽と、簡易鶏舎を借りてくることに!一体なにが彼をそこまで鶏に熱くさせるのでしょう…。

 とにかくも、ポータブル鶏舎ごと借りてきた2羽の雌鳥。これがまたかなりヒュゲリでしたよ。「くーくー」とか細く鳴くところとか、嬉しそうに芝生を掘り起こしてミミズを食べまくる様子とか(お陰で芝生は穴ぼこだらけで台無しに…)、意外に肉食女子なようで、古くなったレバーパテやサラミを飼い主の手をもついばみつつ猛烈な勢いで食べていたり(好物はスパゲティーミートソースだそう)。ちなみに倫理的に鶏肉と卵をあげるのはタブーとしました。絶対、わからないでばくばく食べてそうだけど。


Produktion skoleというちょっと問題がある若者がいく作業所的なところで作っている、ポータブル鶏舎。



 大きな鶏舎から、突然小さめの鶏舎に引っ越したにも関わらず、ストレスとかそういう繊細さはないようで、翌日からしっかり卵を各自ひとつずつ産み落とし、毎日2つずつの卵は私達の消費量にもちょうどよかったです。


白い方が市販のM~Lサイズ卵。自家製はでかいよ!

 雌鳥マダム達にはちゃんとLotteとGokkeという名前も付け(どっちがどっちかよく見分けがつかないけど)、たまに庭へ放して息抜きをさせたり(しかし回数を重ねるごとに自由の味を占め、捕獲が困難に)。


マダム達。

 ちなみに雌鳥を複数飼うときは、雄鶏をリーダーとして置かないと群れの統制が取れないのだとか(ハーレム状態)。なんか、熟女ナースばかりのステノの職場会議みたいです。女ばっかは確かにまとまりがないというか…ひとつの物事を決めるにも時間がかかります。デン語でよく、女性が集まってかしましくしている様子を「雌鳥牧場」と言いますが、まさしく。男女平等が進みつつも、やはり生物学的にはオスメスのバランスは必要だわ…と、昼下がりの庭で芝生を掘り起こしている雌鳥を眺めつつ、物思いにふけってみたり。

 そんなヒュゲリな庭de鶏な自給自足(卵だけ)ライフだったわけですが、1ヶ月のお試し期間も終わり、LotteとGokkeは古巣へと戻っていきました。H氏はこの1ヶ月間でだいぶ鶏についてのノウハウを学んだようで、来春自分たちの鶏をゲットするに向けて、今から楽しみにしているようです。

The Tudors~背徳の王冠~

2010年08月08日 | おもしろい人・おもしろいもの
 最近ちょっとはまっているのがこのドラマ。日本でも観れるらしいっすね。

The Tudors~背徳の王冠~

 宣伝文句がすごい。「彼は世界のすべてが欲しかった―。政治、宗教、女を支配した、ヘンリー8世。その波乱に満ちた人生を描く衝撃作!」ですって。



 衣装がきれいで豪華で。女性も男性も美しい(かつセクシー)ので、見とれちゃいます。
 ちなみに個人的には、先週斬首で処刑されちゃったアン=ブーリン王妃が好きだったんだけどなー。


写真真ん中のヘンリーの前に横たわってるのが、アン。

 歴史ものって、なかなか英語もデン語も難しいし、特にこのドラマは登場人物がやたら多いので、ストーリーを追うのが大変。なので今、DVDを買うか検討中…。できれば日本語字幕のが欲しい…。


記念写真1

2010年05月10日 | おもしろい人・おもしろいもの
 明日はいよいよ、insulin kompetance kursus(このコースを受けるとドクターの指示無しにプラスマイナス25%までナースがインシュリンの量を調節できる)の日なのに、ヨナスからまた変なリンクをもらってしまい、爆笑、そして気になって眠れません。
 Ankward familly fotoという、色んな記念写真のおもしろいのを集めたもの。微笑ましいのやら、恥ずかしいのやら、理解できないのやら、なんだかすごいものまで色々です。

 以下、私のお気に入りをいくつか。



「レーザーキャット」。80年代な背景がたまりません。



イースターのウサギが恐過ぎる!



タイトルは「You are not too late to learn」




 
 もういい加減に寝ます。あと60ページくらい残ってるので、続きはまた後日みて、またおもしろいのがあったらアップしていきます。

男って…

2010年05月09日 | おもしろい人・おもしろいもの
 ヨナスが男友達とコンサートにいってるので、久々に一人で週末の夜を楽しんでいます。もうすぐコンサートは終わるころだけど、きっとどこかでしこたまビールでも飲んで、ついでにケバブでも食べて、彼のささやかな「男の楽しみ」を満喫して帰ってくることでしょう。(でもしこたまビールを飲んで、ってところは私も彼以上にやってることですが)

 まったくなぜ、そんなことに…ということに夢中になったり、アホっぽさ全開だったりして、女としてあきれてしまうor理解できないのが男の人というもので、でもそんなところをちょっとうらやましいと思ってしまうのも、確か。

 以下はそんな「男ってバカ?」と思いつつ、ちょっぴりうらやましくも思えてしまう、おバカさん映像。

 まずは、デンマークのサッカーチーム、FC Nordsjælland(FC北シェラン)とFC Midtjullandのおバカさん達。

Football Crazy Danish Goal Celebration

ナレーターの男達も笑いすぎです。


 そして毎回いいCM作ってくれるハイネケンの新CM。これぞ男と女の「夢」の違いです。

NEW Heineken Commercial - verry funny



 やっぱ男の子はコンクリートなんかかち割ってしまわないと、です。

ご近所さんの話パート2

2010年05月06日 | おもしろい人・おもしろいもの
 以前、私達の住むアパートの奇妙な隣人達についてお話ししましたが、今回はその後の彼らです。

 うちの下の階に引っ越してきた、左翼系DJの彼。相変わらず、昼過ぎから重低音でレゲエや60年代R&Bを爆音で流しており、夜勤明けで寝ていると、耳栓をしていてもズンズンという振動?で起こされております。
 そんな彼、最近はホームシアターを設置したようで、これまた爆音で上映中。どんな映画を観てるのかわかりませんが、「崖の上のポニョ」とか突然流れてきたらウケるのに。

 「魅惑のチキルーム」こと、歌うオウムがドアベル代わりのおじさん家は、やっぱり人が出入りするたびに鳴るオウムにクレームが来たのか、それともオウム好きな人にでも盗まれたのか、いつの間にかオウムがいなくなっていました。あったらあったでうるさかったけど、無くなるとちょっと淋しい気も…。

 さて、3年ほど前アパートの住人で結成したお庭グループのメンバーとなり、裏庭の手入れに精を出している私とヨナスですが、気がつけばメンバーは私とヨナスの二人だけとなっていました。
 どユースク(ユラン人)のヨナスは、田舎育ちの血が騒ぐのか、植えたブドウの木をせっせと手入れしたり(去年は初めて収穫があった!)、芝生を刈ったり、黙々と楽しんでおります。
 そんな彼、今年はアパート管理組合の役員もやっているため、職権乱用?で、管理費からお庭改修費としていくらか引き出し、さらに2株ブドウの木を購入予定だとか。目指せ、ノアブロ初のワイナリー。

 私もあまりに緑ばかりで花がない庭が淋しい(というのは言い訳で、実は隣のアパートの裏庭がとってもヒュゲリでうらやましい)ので、花壇作成などプランを起こし、これから夏に向って張り切って庭仕事に取り組んでいく予定です。
 それにあたって、2階に住んでいる仲良しルイーザ(獣医学生)と、その向かいに最近引っ越してきた、田舎育ちで緑が恋しいという姉妹も巻き込んで、「新お庭グループ」を結成予定です。

 そんなわけで、これからの季節が楽しみです。

*トップ写真はうちのアパート外観。1階左のパブは、朝7時から営業中(モーニングビア?)。

**本日の晩ごはん(久々)
・グリーンアスパラとフレッシュローズマリーのポタージュ
・鶏ささみ、ベビーリーフ、アボカド、トマト、オリーブ、ゆで卵のサラダにフレッシュクリームにディルとケッパーのドレッシング
・もちもちEmerysの黒パン
・オーストラリアのシャルドネ(またヨナスのジャケ買いが当たった、35krでおいしいワイン)

また変装パーティー

2010年04月29日 | おもしろい人・おもしろいもの
 先週末、お友達Mちゃんのお誘いで在デンブラジル人会のパーティーへ行ったり、さ来週はブラジル人と日本人のハーフな友達Thiekoちゃんの家で行われる「Pre-Carnival costume party」なるものにも呼ばれたり、さらにその翌週はコペンハーゲンのサンバフェスティバルがあったりと、にわかにブラジルなこの頃です。

 恐らく変装好きなThiekoちゃんとこのカップルは、今回もまたCarnivalだし!と、パーティーにドレスコードを決めてきたのですが、それが「正義と悪、Super hero vs Super bad guy」だそうです。また…変装…。

 ブラジル大好き、パーティー大好きな私としては、やはり彼ら主催のパーティーは逃すわけにはいかず、なんとか参加のために変装ネタをまた考えているわけですが、日本人以外に認められるようなスーパーヒーローってなんだ?と。ハットリ君とかわかんないだろうしなあ…。

 でも意外と悪者の方はけっこう思いつくもので、ヒーローが思いつかない場合以下のものを候補としてあげていこうかと思っています。

1、ブロンドボブカットのかつら+おばさんメガネ+90年代ピンクの口紅=Danske folke partiのPia Kjærsgaard



2、カールした黒髪のかつら+おっさんメガネ+ヨナスのアーミー風ジャケット+お腹に肉襦袢=金正日



3、BrøndbyFCのユニフォーム+マフラー=BrøndbyFCファン


悪者?でもとりあえず荒くれ者ではあり。

 でも1、3はその支持者に会っちゃったりすると気まずいので、慎重にいかなければなりません。

 ああもう、スーパーヒーローとかわかんないよ、もう。
 

村上春樹の「Sydney!」

2010年03月19日 | おもしろい人・おもしろいもの
 日本に帰ってきて「あ~日本って最高!!」と感激してしまうところ。まあ、母の手料理だとか、温泉だとか、久しぶりの友達と日本語でたっぷりおしゃべりとか、色々ありますが、私をしあわせにさせる場所、それはやっぱり本屋さんです(そしてなぜかトイレに行きたくもなる場所)。
 あの選びたい放題、読み放題(買えば)な雰囲気ってば、「もう~どうしよう!困っちゃう!」と、つい一人なのにニヤニヤしてしまいます。

 私はべつに新書をこまめにチェックしているわけでもないし、小説だったら、けっこう気に入った作家のものをずっと読んでて飽きないような人なので、むしろたーくさんの選択があればあるほど「困っちゃう」わけですが、とくに量も選択肢もあまりない海外生活なので、ある意味で「飢え」の後の「豊富すぎて困っちゃう」は、もう、脳内エンドルフィン大放出状態。ハイってやつですね。
 
 そんなハイ状態の先日買った本が、村上春樹のオリンピックトラベルルポ「Sydney!①コアラ純情篇/②ワラビー熱血篇」。今さら2000年のシドニーオリンピックってのもどうなんだって言われそうですが、でもこれがとてもおもしろいです。
 この人のトラベルルポは、スコッチウィスキーの醸造所をまわる「もし僕らの言葉がウィスキーだったとしたら」というのも読みましたが(ぐっさんありがとう!)、これもほんと素晴らしかった。ただ飲んでうだうだ言ってるだけじゃん、って気もしないでもないですが、そこはあれですよ、村上流哲学がそこはかとなく…(って酒好きを擁護しようとしてる?でもいいの、酒と旅のルポなんだから!)。
 で、Sydney。これはもっとちゃんとシドニーオリンピックの(村上的視線からの)舞台裏が書かれているだけでなく(実はそこはそんなにおもしろくないけど)、「だいたいオーストラリアってなんなんだ」という、生い立ちからして奇妙な国と島(の生き物)について、かなりシニカルに書かれていて面白い。
 特に、はじめ偉大だったけどだんだん衰えボケてきた父イギリス、明確な自我と目的があって大喧嘩の末、父の家を出た兄アメリカ、そして兄にばかりかまい、愛情をかけてくれなかった父に一生懸命振り向いてもらおうと尽くしてきた、アダルトチルドレンな弟オーストラリア、そのかわいそうなオーストラリアの自我確立と成長を書いた「精神病理的に見たオーストラリアの歴史・村上簡略版(②ワラビー熱血篇より)」とか、なるほどーとお勉強になります(って私がその辺の歴史に疎いだけなんですが)。
 
 本物の村上春樹ってあまり知らないけど(小説とルポしか読まないから。それもなんとデンマークに来て初めて!)、本だけ読んでいると、やっぱりちょっとこの人ってかっこいいなあと思う。自国のことに詳しいのは言うに及ばず、他国の事情もけっこう把握してて、外国人ともクールに自分の言葉として英語でディスカッションできるところとか(その意見が正しいかどうかは別としても)。皮肉にもさらっとクールなジョークで返しちゃったり。 
 時々みかける、自分大好きな国際人(と思っている)な人と比べると(って、日本を代表する小説家と比べることもないんだけど)、やっぱこうでしょ、国際人ってのは、と言わせるものがありますね。クール。デンマーク語で言うとこのSejってやつです。

 そんなわけで「Sydney!」、オーストラリア大好き!コアラ最高!という人にはちょっと皮肉がきつめかもしれませんが、私のように「え?オーストラリア?よくわかんないし別にそこまで行きたいって気もしないかなあ。あとシーシェパードとかグリーンピースとか、オージーと関わるとめんどくさそうじゃん?」という人にはおすすめです。私はこの本でオーストラリアにちょっと興味を持ちました。まだ「絶対いきたい!」とは思わないけど。

DVDをのんびりと

2010年03月07日 | おもしろい人・おもしろいもの
 日本でしたかったことのうちに、「レンタルビデオ観まくり」がありました。

 デンマークにもビデオ屋というのはあるにはあるんですが、日本のあの品揃えには到底及びません。日本語字幕で、または邦画を、有名なものよりむしろミニシネものを、こたつに入って、もしくはベッドの中で、観たいのじゃー!!と、ずっと思っていたのがやっと実現。

 まずはコンビニでじゃがりことプリンを買って(このコンビニの味も恋しかった!!)、DVDを数本借りてきて、新発売の「シルクヱビス」を冷やして…準備オッケー!

 そんな「気の済むまでDVD鑑賞」の記念すべき一本目は、織田裕二&天海祐希主演『アマルフィ~女神の報酬~』です。
 織田裕二。「踊る~」とか鬱陶しくて好きじゃなかったんですが、今回の外交官役はなかなかかっこ良かったかも。というか、孫にも衣装、織田裕二にもイタリアンスーツ、ってとこでしょうか。
 ストーリー的には若干無理があったものの、イタリア、特にローマの景色がすばらしかったー。しかしタイトルのアマルフィが実はあまりそこまで映っておらず、あれ?って感じですが。

 映画を観つつ、2年前に行ったローマで通った道、見た建物がたくさん出てきて、「あー懐かしい!行ったよ日本大使館(結婚に必要な証明証を取りに1日に2度も…)!テルミニ駅からタクシーで行って20ユーロもぼったくられたねー」とか、甦る私のほろ苦メモリーinローマ。

 そしてアマルフィといえば、お友達Gさん&ゆきこさんの、「イタリアの熱海ことアマルフィどたばた旅行記」も思い出され、「Gさん達の泊まったぼったくりホテルはあの辺なんだろうか」など、色々と思いを馳せつつ楽しく鑑賞。

 結論、たくさんの有名な建物や場所が映されているので、ローマおよびアマルフィでの、酸いも甘いも様々な思い出も甦る映画。そしてやっぱり「イタリアいいとこそれでも行っとけ!(たとえぼったくりにあっても、スリにあっても、押し売りにあっても)」と思わせられること請け合い(たぶん)。

 ちなみに今回セレクトしたDVDは『少年メリケンサック』、そして「まだ観てなかったの?!」と驚かれること必至の『かもめ食堂』、あとは大好きな作家サガンの生涯についての『サガン~悲しみよこんにちは~』、あとリアルドールを彼女にしたモテない独身男の映画『ラースとその彼女』。

 昨日買った本もあるし、日本語をむさぼるしあわせな毎日です…。ああ…。

ご近所さんの話

2009年11月10日 | おもしろい人・おもしろいもの
 うちのアパートは築100年以上なので、どうも防音が行き届いていないようです。

 前に住んでいた1階の部屋は、隣がバーなので時々キム=ラーセン等が大音量で流れていたり、上の階の女子大生の元彼がサッカーの試合のたびに雄叫びを上げていたり、色んな音が聞こえていました。
 今の最上階の部屋に引っ越してからは、隣の棟の部屋の音楽が聞こえてくることはありましたが、私達の真下の部屋がしばらく空き家だったこともあり、比較的平和に過ごしていたのですが…。

 しかし、ここへ来て真下の部屋にデンマーク人男性が引っ越して来て、彼の騒音に悩まされることに…。
 というのもその彼、イベントコーディネーター?DJ?か何かのようで、毎日かなりの音量で音楽を流しています。しかもその音楽のジャンルが、どうにもこうにも「ここはクリスチャニア?」というようなドロドロのレゲエやごっついロック、しかも低音重視スピーカーからの「ッド、ッド、ッド、ッド…」という音はかなり響きます。うちはまだ子供もいないのでいいけど、そのDJ男の下のアパートには小さな子供のいる家族が住んでいるので、ちょっと気の毒。
 そんな下の彼ですが、今日はさらに困ったことに、朝っぱらから寝室からの声がラジエーターのパイプを伝ってがんがん聞こえて来て、ちょうどそのパイプの横で寝ていた私は「ええええ?!ちょっと!!」と、衝撃の目覚め。月曜の朝ですよ?!元気だなー!!(そういう問題ではない?)

 さらに、騒音ではないんですが、うちの隣のアパートのEsbenという青年が最近インド人の女性と結婚したそうで、階段を上って最上階に近づくごとになんともスパイシーかつエキゾチックな香りが漂ってきます。
 先日は彼ら、お香を炊いてゲストをお出迎えしたようなのですが、「た、炊きすぎじゃん!?火災アラーム(ないけど)鳴っちゃうよ?!」というほど、うちの玄関までもうもうとお香スモーク。
 そのうちばりばりバリウッドな音楽が、下に負けないほどの音量で流れ出すんじゃないか、とちょっと不安です。

 さらにさらに、うちの斜め下の変人じいさんはオウムを飼っているようで、そのオウムが時々ごにゃごにゃデン語でしゃべったりぎゃーぎゃー鳴いているのが聞こえるし、またそのじいさんが最近、自分家の玄関にオウムの人形を取り付けたのですが、このオウムがドアが開閉するたびに歌うのです。しかもフルコーラス。魅惑のチキルームかっていう…。

 なんだかずいぶん濃いご近所さんに包囲され、おなかいっぱい感無量なノアブロアパートライフですが、まあうちも「イノシシ?」てくらい、どかどか走り回る肥満猫もいるし、しょっちゅう飲み会開いて騒いでいるので、お互い様ってことですね。めでたし。

*写真はチキルーム(変人じいさん家)入り口。