Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

ベイベープロジェクト4~人工授精にトライ!~

2012年08月08日 | 妊娠関係
 さて、そんなわけで人工授精第1回目です。

 まず、婦人科医の指示通り、生理12日目(生理開始から数えて)の夜22時に排卵誘発剤の注射を自己注射。さて、打つかね、とH氏と箱を開けると、インシュリンペンのようなペンと一緒に入っているはずの針がない!ななんと製薬会社のパッキングミスです!!
 夜の22時きっかりに注射をしないと翌々日の人工授精に間に合わないので、「ない!!」と焦っていると、H氏がすすっとやってきて、自分のインシュリンペン用の針を無理矢理はめて、「はい!これでやってみなさい!」と。あ、代用できたのね…。
 でもたま~たまH氏が糖尿病でインシュリンを使用していたからよかったようなものの、これが普通のカップルだったら大変なことです。毎月1回しかないチャンスのうち1つが製薬会社のパッキングミスで無駄になるところだったわけですから。もちろん後日薬局にいってちゃんとミスがあったことを報告しましたよ。こういうミスはシャレにならん、と。

 注射自体は針も細いし(今回はインシュリン用だしね)、痛いは痛いけど、そこまで苦ではありません。注射後もこれといって身体症状は無し。

 そして生理14日目の朝8時、H氏は前回同様の方法で彼の側の検体を提出し、検体はある程度洗浄?などの処置がされるとのこと。私は10時にクリニックへ行き、軽い問診の後に助産師さんの指示のもと卵管造影の時のようにカテーテルなどを注入し、カテーテルが子宮内に到達したところで洗浄された後の選りすぐりエリート精子達を注入します。

 女性側の粘液の質であったり、子宮口の位置といったことも妊娠を難しくさせる要因としてあるそうで、カテーテルを子宮口まで入れての人工授精は、いわばダイレクトお届け便。とはいえ、そこからまだ卵管入り口をみつけ、卵管を登り、頂上である卵子まで到達せねばならないので、人工授精といえども富士山でいう、車で登れる5合目までといったところでしょうか。

 処置自体は前回の卵管造影同様、器具やカテーテルを挿入するチクチクとした痛みのみで、ギャー!という痛みはありません(が、十分に不快)。注入後は診察台を足上位に倒して20分ほど休憩(精子が卵管入り口を見つけやすいように)しますが、時間的にも全体を通して30~40分くらいでしょうか。

 助産師さんの注意事項はいたってあっさりしたもので、「運動、性交などは1~2日避けること。でもあとは普通に生活していいわよ。家に帰ってゆっくり妊娠しなさい!」とのこと。変なの。

 この日は4日連続深夜勤の最終日ということで、コンディション的にはあまり人工授精に最適ではなかったようですが(夜勤明けだと言ったら助産師さんが渋い顔をしてた)、変則勤務のナースなのでなかなか不妊治療のために勤務を変えるということも難しいです。
 しかしとにかくゆっくり休むということは可能(というより夜勤明けで寝るしかできない)なので、家に帰って即寝たのですが、2~3時間後くらいでしょうか。右下腹部の激痛で目が覚め、その後も眠れず!恐らく例の排卵誘発剤が効き始めたのでしょうが、痛いのなんのって!生理痛に似たような、でももう少しこう、食い込むような鈍痛。しかもこれも薬の作用か、身体が熱くて、お腹も痛いし眠れません。

 その後も結局夜までなんとなく鈍痛が続き、若干不安ではありましたが、とにかくクリニックのスタッフや周りにも「色々考え過ぎたり心配しすぎないこと!リラックスで!」と口酸っぱく言われ続けていたので、楽観的に過ごして来たつもりですが、まあ何が原因かはわからないけど、やはりこの第1回人工授精も失敗。

 生理が来たのでまたクリニックを予約し、助産師さんと面談。この時に排卵誘発剤に針が入ってなかったけど、H氏のインシュリン針でなんとかしたこと、人工授精後激痛で、なんか熱っぽくもなったことなど伝えると、助産師さんちょっとびっくりして「次にもしそうなったら鎮痛剤を飲んでいいからね。我慢する必要はないわよ。あと熱っぽかったらぜひ次は体温を測って、すぐクリニックに連絡ちょうだい」と。精子は高温状態では生き延びれないので、きっとそういうことも重要なのでしょう…。リラックスしすぎだった…、私?

 第1回目人工授精、その後生理、生理が終って10日目に再び診察、12日目に排卵誘発剤注射、14日目に人工授精2回目トライ、と前回と全く同じ流れで、行った6月末。処置後の排卵痛や体熱感は今回は無く、ひたーすらのんびり休んで過ごしたのですが、またしても結果は実らず…。うーん、何がいけないのでしょう…。

 でもとりあえず、もうただの人工授精が出来るチャンスは使い果たしてしまったので、3回目からは内服薬でのホルモン療法併用での人工授精となります。これでもだめなら4回目はさらにホルモン注射での療法。
 毎月の生理でさえ、かなり身体的、精神的に大影響をうけ、排卵誘発剤でさえも効きまくりの私です。不妊治療をしている多くの女性が、ホルモン療法をすることで「人が変わったように」なってしまうこともあるそうで、なによりそれが心配…。
 とにもかくにも、この時は7月のはじめで結婚式まであと3週間。準備もあるし、母も来るし、とてもじゃないけどそんなホルモン大爆発壊滅状態で結婚式を乗り切ることなんて不可能なので、助産師さんとも相談し、不妊治療は一旦休憩することに。
 「結婚式が落ち着いて、また取りかかれるようになったら電話をして」のとことだったのですが、今は来週から始まる外来研修のこともあってまだもう少し様子が掴めるまで待った方がいいかもしれない、と思い、再度不妊治療にとりかかる(しかも今度はホルモン療法…)のは秋頃でしょうか。

 実家の母は毎回電話するたびに「なんで出来ないのよ?」とか、かなり昔の人的な突っ込んだ質問をしてきますが、なかなかこればかりは、ね。ほぼ神頼みみたいなものです。四国の方からいただいた、お遍路を踏破した人がいただけるというありがたい護符(その方は踏破はしてないけど、この護符?のお陰で高齢出産無事成功したと)を枕の下に置いて寝ているのですが、まだご利益は見えません…。
 ちなみに第2回目の結果を待っている間にH氏とベルリンを旅行したのですが、帰り道に頭上をコウノトリ(生まれて初めて見た!)が飛んでいったのですが、ただ通過しただけのようです。スルー?!

 看護師なのにこういう迷信っぽいのは俄然信じちゃう私は、ネットで迷信あれこれを調べ、「産気づいてる女性に富士山の絵を描いてもらうと妊娠する」というすごいものまで発見。陣痛で苦しんでるところになんて大迷惑な!笑
 
 とにかく、考え過ぎると色々つらくなりがちな不妊治療なので、アホなこともしつつ明るくやっていこうと思います。

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6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ふゆ)
2012-08-27 19:34:27
もうちょっと待ってて。描くよー富士山(爆)!
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デンマークの不妊治療の件で (鈴木)
2012-09-12 18:59:26
来年デンマークのレゴランドがあるBilludの近くのヴァイラ(スペルを忘れていましてスイマセン)辺りに移動になる予定の者です。現在は東京在住で不妊治療も不便無く進めているのですがデンマークではどれ位活発的なのでしょうか?やはりコペンハーゲンがメインの治療を受けられる場所なのでしょうか?
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Unknown (kanahei)
2012-09-13 02:23:22
ふゆちゃん*
待ってるよー!産気づいて痛みに悶えているところになんなのそれ?!な感じだけど、もうなんでも信じるよ、この際!w
ていうかそんなこと気にしないで、弟くんとの対面楽しみに、素敵なお産をね!

鈴木さん*
初めまして!
Vejleだったら大きな病院もあるし、デンマークはだいたい全国で不妊治療施設はあるので、大丈夫ですよ~。
日本で治療を受けた訳では無いのでわかりませんが(婦人科クリニック外来で働いたことはある)、デンマークの不妊治療は日本に比べてテンポが早いというか、どんどん進む感じがしました。
体温表も付けないし、あまりあれこれうるさく言われない感じなので、ストレスはないかも?
ただきめ細やかな対応をしてくれるかというとそのへんは大らかなデンマークらしさがあるというか…。
でもとにかく妊娠するにはリラックスが大事というので、そういう意味ではいいのかも?!
お互いがんばりましょう~!
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お返事ありがとうございます (鈴木)
2012-09-13 17:14:10
早速のお返事ありがとうございます!
全国で不妊施設があると聞いてホッとしました。
私は現在日本で体外受精の1回目を行っているところです。年齢的にもギリギリなので日本で成功しなかった場合英語で診断書書いてもらって、デンマークで直ぐにでも体外受精を受けたいです。今、主人がデンマーク出張で色々現地で確認してくれるとは言ったのですが「不妊治療」はナイーヴな問題なので詳しくは聞けないだろうと思って質問させていただきました。
お互い早くわが子を抱ける日が来ると良いですね!
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Unknown (kanahei)
2012-09-19 16:55:13
鈴木さん*
おお~体外受精されるんですね!まだ試されている最中なのに、もうすでに次のことを考えてしまうって、すごくわかります…。私もだめだったときに傷つきたくないので、次を次をとつい考えちゃいますよー。私が通っているところの助産師さんは「次のことはそのとき考えなさい!今はリラックスして楽しいこと考えて妊娠に努めなさい!」って言うんですけどねえ。

デンマークはけっこう、子供よりもキャリアや教育を優先させた結果、高齢になって慌てて取り組む女性が多いようで、あとレズビアンのカップルで子供が欲しい人達も同等の権利で体外受精を受けたりするからでしょうか、日本のような不妊治療にまつわる重い感覚はないように感じます。私も職場の同僚や家族に普通に話してますし。色んな意味で、周りからのプレッシャーがないのがすごく気楽ですよ。
あとデンマークの助産師さん達は、日本と違ってドクターとほぼ同等の教育を得た超プロフェッショナルですよ~(助産師学校はドクターよりも入学試験が難しい)。

身体も心もしんどい不妊治療ですが、本当にお互いがんばりましょう!
鈴木さんのところに赤ちゃんが来てくれますように、念を(?)送っておきますねー!!
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ありがとうございました (鈴木)
2012-09-30 17:50:14
ご連絡が遅れてすいません。日本の経済関係の雑誌で不妊治療などの特集が組まれた時、記事の中にデンマークは不妊治療にかなりオープンとは書いてありました。周りの理解が無いと継続の難しい治療だけにデンマークに行ったら隠さなくて良いのか…と少し嬉しいです!
英語が少しくらいしか理解できないので病院関係はとても不安です。
不妊の原因はほぼ日本と同じのようで良かったです。
助産婦さんのレベルが高いのであれば安心できる出産が出来そうですね!!

私も日本から赤ちゃんが来る事を祈ってます!!
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