平方録

復興支援サンマ祭り

横浜駅から歩いて20分ほどのところにある総合住宅展示場。
そこで「気仙沼復興支援サンマ祭り」が開かれた。
去年は台風にたたられ、4回目にして初めて、焼いたサンマから立ち上る煙が秋晴れの空に吸い込まれる光景が広がり、午前11時半のオープン前には200人を超す行列が出来るほどの盛況だった。

前日に大先輩の「目黒のサンマ祭り」が開かれたそうで、あちらは地域盛り上げのためのイベントなのでサンマは無料。
片や当方は1尾200円。
これにはちゃんとした理由があってのことなのである。

復興支援のためのサンマを焼いてくれないか、と話を持ち込んできたのが、かねてより知り合いだった横浜市消防の元婦人消防官。
2011年の東日本大震災で気仙沼も津波で大被害をこうむり、防潮水門を締めに行った消防職員が10人も津波に飲まれて命を落としている。
一家の大黒柱を失った遺児たちのために、ささやかでも募金集めをしたいので手伝ってくれないかという趣旨だったのである。
住宅展示場としても集客の一助になるし、それが遺児たちの役に立つならばということで、開催に同意したのがきかけだった。

幸いに、人脈と言うのはありがたいもので、横浜中央卸売市場で1、2を競う水産会社の社長が旧知の人で、趣旨を話して協力を申し入れたところ、二つ返事でOKしてくれ、支払ったサンマ代金にカンパまで添えてくれて、毎回そっくり寄付してくれているのだ。
「今年のサンマはちょっと高いんだよな」と言いつつピカピカの特大サンマを提供してくれた。
その社長さんは毎年覗きに来てくれていて、今年の賑わいを見てしみじみ「継続は力だねぇ」と喜んでくれた。ありがたいことである。
サンマを提供してくれているだけではない。素人の我々の焼き方に苦笑いし、2年目から社員のボランティアを募ってくれて、大量の“焼き手”を送り込んでくれてもいるのである。
せめてものお礼にと、案内のチラシ広告には「協力・○○○」と明記しているが、おんぶにだっこ状態なのだ。

農協にもお願いして野菜の直売もやっていて、今年高騰気味の秋野菜だけに、こちらにも主婦たちが群がっていた。
500人分の味噌汁が出来るという大鍋も持ち込まれ、イワシのつみれ汁が1杯200円で売られていたが、こちらも長蛇の列で、あっという間に飲みつくされたようだ。
大量のつみれから滲みでた出汁と粉末のタイの出汁を加えたとかで、料理屋顔負けの上品な味のつみれ汁に仕上がっていて、とても美味しかった。
人気が出た所以である。

「目黒のサンマ」に匹敵するイベントに育て上げていきたいものである。

鎌倉から自転車で行ったので、ミナトを巡ってから帰ろうと遠回りしたら、みなとみらい地区や赤レンガ倉庫周辺、山下公園は人だらけ。
車道に車はあふれ、歩道にも隙間がないくらいにぞろぞろと人波が続くありさまで、自転車はどちらからも邪魔者扱いされ、こちらもうんざりで、さっさと帰らざるを得なかったのには驚いた。
妻は同じころ、妹と元町のチャーミングセールを覗き、中華街に立ち寄ったところ、どこも満員で店を探すのに苦労したらしい。
みんな行くところないんだねぇ。




サンマ祭りの会場


北海道沖で獲れた特大サンマ


サンマのつみれ汁にも長蛇の列
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