平方録

後輩諸君を憐れむ

午前4時29分の日の出から14時間29分も日が沈まないわけである。
太陽の南中高度も78.1度と、思いっきり頭のてっぺんから差しこんでくる。というよりむしろ、照りつけてくると言った方が正確か。
また盛夏に一歩近づいたわけで、夏好きにはわくわくしてくる。
これで梅雨がさっさと終了してくれて、太陽がギラギラ輝いてくれればいうことなしなのだが…

この夏至の日にあった株主総会に、出たくもないのだが、まだ完全に縁が切れていないので、出席を余儀なくされた。
まあ、例年通りシャンシャンで終わったのだが、最後にOBの1人が苦言を交えて注文を付けた。
曰く「社内にまったく覇気がなく、ろくな会話もない。一日中机にかじりついてパソコンかスマホをいじくって過ごしている社員が多いそうではないか。みんなで知恵を出し合って難局を乗り越える議論をするわけでもなく、これは一体どうしたわけか」

株主総会後の懇親会で、後輩と話をしたが「自由にやらせてもらえないんですよ」と妙なことを言う。
風の便りには聞いていたが、現役の役員からそうした愚痴が聞こえてくるとは少々驚きである。
やんぬるかな、前会長と前社長が実に細かいことまで長々と説教し、注文をつけるのだそうだ。
せっかく世代交代したのだから、後方支援に徹すればいいものを、いつまでもやかましく口を出していては、交代した意味がまったくない。
世間ではこういう症状を“老害”と呼んで、衰退する会社の典型的な病理の一つである。

発言したOBもその辺りを心配しての苦言だったに違いない。
ただ、それだけ心配するなら、ずばり「老害を排除せよ。若い世代に委ねよ。恥を知れ!」くらい言ってやらねば、通じやしないのでは、と思う。
数日前に一献傾けた若い友人たちも似たような問題意識を持っていて、「このまままの体たらくが続けば、3代続けたが、やっぱりプロパーじゃ駄目だということになってしまいますよね。でもその方が会社のためなのかな」などと、心配しつつ、閉塞感から抜け出せないもどかしさを口にしていた。

まぁ、なかなか先輩に直言はできにくいんだろうが、現役諸君はもうすこし自己主張をしながら、老害をはねのける努力をしなければならない。
その方法はいくらでもある。収支ばかり気にするのではなく、出来るだけ自分たちの思う通りに仕事が出来るように、自ら切り開いていかなければ、じり貧である。

渡世の義理など早く捨て去りたいのだが、わずかに残った義務を果たし、金曜日から秋田~山形への東北行である。ルンルン♪
あの芭蕉の奥の細道行脚はまさにこの頃で、尿前の関から山刀伐峠を越えて出羽国尾花沢に入ったのが旧暦の5月17日。新暦に直すと7月3日のことである。
この時期の最上川は初めてである。どのような相貌を見せてくれるのだろう。



庭のルリタマアザミの1番花。創造主の底知れぬ力を感じるばかり。
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