妻を介してご近所の花好きの奥さんから思いがけない依頼を受けた。
「変化朝顔」という珍しい朝顔の種まきを依頼されたのである。
上手に咲かせたら秋に種を取り、いずれはその種を分けてほしいというものである。
「種を蒔いて育てる達人のようだから」というのが理由だそうな。
それほどに発芽させるのが難しいのだという。
達人と言うほどではないが、「難しい」と聞いてムラムラと闘士が湧いてきた。
譲られた種は「姫」「団十郎」「トンボ葉」と名前が付けられた3種類である。
どんな花が咲くのだろう。
種そのものの大きさは小粒である。
種苗メーカーのカタログから選んで取り寄せたハイブリッド系の種はすでに蒔き終わり、一部はつるが伸び始めているが、その種に比べると半分か3分の1程度の大きさしかない。
難しいと言われれば如何にもそれらしい気難しそうな種である。
早速、インターネットで調べたところ、種の一部を紙ヤスリなどで傷つけたうえ、一晩水に漬けておいてから蒔くのがよいそうだ。
ハイブリッド系なら水に漬ける必要もない。なるほど、これは手間がかかりそうである。
頂戴した種は「姫」が5粒、「団十郎」が6粒、「トンボ葉」が5粒である。
発芽の確率が20%あればそれぞれ1本は芽をだすだろう。
変化朝顔は江戸時代から何度かの隆盛と衰退を繰り返してきた挙句、太平洋戦争で多くの変異種が散逸したものの、かろうじて一部の愛好家の下に残されていたものを、静岡県三島にあった国立遺伝学研究所で再び収集・保存されるようになったことで、蘇ったのだという。
この収集・保存と研究は九州大学に引き継がれているそうだ。
今では全国に愛好家がいて、それぞれに同好会を結成して保存や新たな突然変異種の創出を楽しんでいるのだとか。
今年小学生になったばかりの、わが姫が近くに住んでいれば、夏休みの自由研究にもってこいなのだが…
しかたない、“ジジイの自由研究”としよう。
いただいた3種類の種
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