最高気温は20度を超えるという。
ただし、この青天も1日限りらしく、天気予報によれば7日の火曜日からは雨に加え、気温も真冬に逆戻りするくらいに下がるという。
つかの間の晴れ間を楽しみ、運動不足の解消は「今」である。
短パンに長袖のTシャツ1枚と薄いウインドブレーカーを羽織って自転車にまたがり、湘南海岸沿いを西に下ってきた。
昨日のことである。
相模湾は春霞に包まれていて、稲村ケ崎から見る江ノ島は霞の中にぼぉ~っと浮かび、箱根連山や富士山はまったく見えない。
しかし、この霞が暖かさの秘密であるかのように、空気は軟らかく、ポカポカと暖かい。
短パンから飛び出している太ももやふくらはぎは、久しぶりに直に空気に触れて、動きは快調そのものである。
普段は18~20キロ程度の速度で走るのだが、気持ちよさも手伝って5キロほど上げて走る。
この5キロの差は案外大きく、風を切って進む感じが強くなって、気持ちがよいのである。
この程度の速度では息が切れることもないから、鼻歌のひとつも出ようかという気分である。
こういう場合、何を口ずさむか。
ちょっと前なら「早春賦」であった。
♪ はる~はぁ~ なぁのみぃ~のぉ~ かぜぇ~のさむさやぁ~
それがなぜか今回は、譬(たと)えば水の中にいて 渇を叫ぶがごとくなり~
とか、直に自性を証すれば 自性即ち無性にて すでに戯論(けろん)を離れたり~
とか、無相の相を相として 行も帰るも余所ならず 無念の念を念として 謡うも舞うも法(のり)の声 三昧無碍の空ひろく 四智円明(しちえんみょう)の月さえん~
などと「白隠禅師坐禅和讃」の一節がとぎれとぎれに口をつく。
白隠禅師もビックリと言ったところかもしれないが、これは単にリズムや言葉の響きの関係で、一つひとつの意味をかみしめているわけでは決してない。
歌もリズムや言葉一つひとつの響きが頭に残っているから口ずさむはずである。それとなんら変わらない。
自性即ち無性にて すでに戯論を離れたり なんてところは好きである。
色即是空 空即是色 受想行識 などと般若心経が口の端をついて出てくることはないから、やはりリズムと言葉の響きが重要なのである。
白隠禅師は駿河の人で、2年後の平成29年に250年遠諱を迎える日本の臨済宗中興の祖といわれる禅僧である。
相模川を渡り、花水川も越えて大磯に入り、海岸べりを離れて東海道線を越え、丘陵地帯に入ると畑越しの低い丘のあちこちにヤマザクラが咲き、春霞の空に雲雀が鳴いていて長閑なものである。
某テレビが紹介していたうどん屋に立ち寄って、良い1日であった。
走行距離は66キロ。
春霞にかすむ江ノ島
大磯丘陵の佇まい
大磯駅前のエリザベス・サンダースホームのサクラ
半熟玉子とカシワ肉の親子の天婦羅が乗ったぶっかけうどん。美味ナリ。
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