といっても相模川河口までの往復36km。
やや物足りないのだが、ちょいと身体を動かしてくるのには手ごろな距離である。
朝から風がなく、冬至を過ぎて太陽は明るさを増したようで、身体を動かしてこようと言う気分になったのである。
22日の冬至と比べると日の出は2分遅くなったが、日の入りも3分遅くなっているので、通算すると1分だが日が伸びているのだ。
まさに一陽来福。気が早過ぎるかもしれないが、湘南では「光の春」を予感させる明るさなのである。
伊豆の山々と丹沢山塊は見えていたが、富士山はすっかり雲に隠れてしまっていて残念だったが、コース上はランナーが大勢走っている。
波がまったくないにもかかわらず海にも大勢の人が出て、海鳥のように海面を漂っているのは、師走のどん詰まりとはとても思えない、いつもと変わらぬ光景である。
天気が穏やかなものだから、こちらの恰好も短パンの下にタイツを履き、長袖の下着に長袖のTシャツを着て、ウインドブレーカーを羽織っただけの軽装である。
しかしこれが年寄りのなんとやらで、寒かった。
少し走れば温まるだろうという考えは甘かったんである。
走れば走るほど、切り裂く空気はくしゃみが出るほどに冷たく、タイツの足に至っては筋肉が温まるどころか、走るそばから冷やされるものだから、寄る年波による劣化も加わった筋肉は弾力性を欠き、力が出ないんである。
スピードを上げようとしても呼吸がハアハアいうだけで、ちっともスピードは上がらない。
やはり長年使用してきた筋肉は、温めながら使わなければ性能は十分に発揮できない。自動車のエンジンと一緒なのである。
箱根駅伝の選手は肩丸出しのランニングと短いランニングパンツの下から出した素足で走っても、若さがカバーしているんである。
エンジン性能と言うか、筋肉がしなやかで熱効率も素晴らしいから、ウオーミングアップすればすぐに温まってフル回転が可能なのである。
新しい筋肉と使い古したそれでは、当然違ってくるのだ。勉強になりました。
もっとも、種を明かせば履いていたタイツは下着用のもので、色こそ黒いが、単なるモモヒキの類である。
湘南海岸を走っているランナーやサイクリストが履いている真っ黒なタイツはスポーツ用で保温効果に優れ、一方でたまった熱の放出機能まで備えた高級品なんである。
適度に締めつけて筋肉の動きを助ける機能まで備えているらしい。
そういうものを身に着けていればこそだが、やはり下着は下着である。
しかし、ランナーの中には私よりもはるかに年輪を刻んだと思われる御仁が、箱根駅伝の選手と同じ格好をして走っているのを見かけると、大丈夫なのかね、と心配になる。
大きなお世話だろうが、年季の入った筋肉を冬に使う場合は特に注意が肝心なのである。
大晦日に乗り納めをしてこようと思っているのだが、暖かくして走ろっと。
富士山の見えない湘南の海。
相模湾をふさぐ伊豆半島。左は江ノ島。
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