“毎日が日曜日”の身には関係ない話になってしまったが、鎌倉の街が大勢の人と車でごった返すのも秋と春の連休の特徴である。
触らぬ神にたたりなし――で人ごみにはできるだけ近づかないようにしている。
出歩くのは市街地を取り囲む丘陵の尾根筋ばかり。人に出会うことも少なく、静かに自然に浸れるのだ。
人ごみの典型例は江ノ電。鎌倉を歩いて楽しもうという人びとが利用するから、感心と言えば感心なのだが、その込みようは尋常ではない。
狭いホームは人であふれかえり、ホームに入りきれなかった人たちは、改札口のある鎌倉駅の裏駅前にできる行列のしっぽに並ばなければいけない。
「ここが最後尾」などと書かれたプラカードを持ったアルバイトが立つのは、裏駅の小さなロータリーを通り越したはるか先のスーパー紀ノ国屋前の交差点あたり。
100メートルにも達する長蛇である。11月までの3連休には必ず起こる現象なのだ。3連休だと特に真ん中の日がすざまじい混雑になる。
4両編成の小さな電車の上に、単線ですれ違い個所が少ない。それ故12分間隔で走らせるのが精いっぱいだから輸送量に限界があるのだ。
普段は通学の高校生を乗せたり、通勤のサラリーマンが乗るくらいだから、これで十分なのだが、、何せ押し寄せる人波が多すぎるのだ。
長谷の大仏や長谷寺に行くのなら、歩いて商店街を抜けてゆくか、住宅街を通り抜けていった方がよほど雰囲気があると思うのだが…。
歩いたって、せいぜい15分くらいだろう。電車を使ったってそれくらいはかかってしまう。
北鎌倉から建長寺に向かおうとすれば、道路は渋滞するから歩いた方が早く、こちらもせいぜい15分である。
建長寺から八幡宮までも10分足らず。史跡の亀ヶ谷の切通しを抜けていけば海蔵寺や寿福寺、鎌倉駅への近道である。
歩き方にもよるが鎌倉駅まではどちらのコースを辿っても20分程度だろう。
北鎌倉から円覚寺、東慶寺、浄智寺とたどり、浄智寺の脇から化粧坂を上れば源氏山公園で、ここから銭洗い弁財天は目と鼻の先だし、大仏までのハイキングコースも素晴らしい。
住宅街の中にだって洒落た喫茶店があるから、疲れたら一服すればよい。何か発見があるかもしれない。
京都と違って市街地が狭く未発達の鎌倉はむしろ自然により近く、その自然を伝いながら歩いて巡るほうが趣を感じる古都なのである。
「武家の古都」の意味するところは素朴で武骨――といった辺りなのだ。
大多数の国民の声は完全に無視され、戦争法案は参院でも可決されてしまった。ノー天気に遊んでいる場合ではないかもしれないが、すべてはこれからだ。
第一、これまで表立った主張などしたことのなかった学生や主婦など、たくさんの人々が国会前だけでなく、全国各地の街頭に出て、はっきりと「おかしい」と意思表示を示したし、文系も理系も学者たちがこぞって研究室を出て声を上げ始めたり、これまでとは怒り方が違うのである。
はっきり言って、これは希望である。一筋の光である。
たぶん、アベなんちゃらはむろん、政権についている連中は国民の間に生じ始めた変化を深刻には受け止めていないはずだ。
驕る平家は久しからず。
われわれ国民は次の局面に向けて英気を養っておこうじゃないの。
気分はすこぶる悪いけどね…
3畳の狭い狭いわが書斎。広い机なのだが、ここ数カ月、ゴミの山になっていたので意を決して整理整頓をしてさっぱりさせた。もちろん引き出しの中も書棚も。狭いだけに居心地は悪くないのだ。
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